10月13日より東京・築地の新スペース「SHUTL(シャトル)」にて「伝統のメタボリズム〜言葉と文字〜」展が始まる。
「SHUTL」は、銀座に所在したメタボリズム建築を代表する黒川紀章設計の「中銀カプセルタワービル」のカプセル2基を、松竹が取得・再利用したスペース。ここには、竣工当時の姿に修復された8.5㎡のオリジナル・カプセルと解体したカプセルの姿を残したスケルトン・カプセルが設置されている。松竹グループのミッション「日本文化の伝統を継承、発展させ、世界文化に貢献する」に基づき、歴史的建築物を次代に継承し、新たに利活用してきた同社の取組みの一環で生まれた。
こうした背景から、「SHUTL」は伝統と現代の新たな接続方法を生み出す実験場(ラボ)として、伝統文化と現代のカルチャーの融合、日本文化そのものの新陳代謝を促進することを目的としている。新設する建物内に2基のカプセルを収納し、それぞれのカプセルを活用しながら美術・工芸作品の企画展示・販売や、映像上映などを通じたイベントを企画・実施していく。
「SHUTL」のオープニングとして開催されるのが、施設のコンセプトである「未来のオーセンティック」を体現するシリーズ展示企画「伝統のメタボリズム」だ。10月から2024年3月までの期間に、伝統という概念そのものを問い直し、新陳代謝を促進するさまざまな表現を「言葉と文字」「様式の変容」「見立て」というテーマで、3期にわたり実施する。
10月13日に始まるシリーズの第1期展示となる「伝統のメタボリズム〜言葉と文字〜」展では、コミュニケーションやアーカイブにおける基本要素である「言葉」と「文字」の輪郭と変化に着目。詩人・最果タヒとグラフィックデザイナー 佐々木俊、現代美術家 松田将英、グラフィックデザイナー 三重野龍という3組のアーティストによる展示が行われる。
第2期は12月15日から、「伝統のメタボリズム〜様式の変容〜」として、アーティスト 品川亮と野田ジャスミンの展示が予定されている。
- SHUTLオープニング展示シリーズ 第1期「伝統のメタボリズム〜言葉と文字〜」
- 期間: 10月13日(金)~11月5日(日)
- 時間:13時~19時(最終日は17時まで)
- OPEN:月・木・金・土・日・祝
- CLOSE:火・水
- 出展作家:最果タヒ+佐々木俊、松田将英、三重野龍
- 入場料:無料