青山商事が展開するスーツブランド「SUIT SQUARE」(以下、スーツスクエア)は10月25日、ファイントゥデイのメンズビューティーケアブランド「uno」との協業を発表した。今後はスーツスクエア全19店舗と、スーツカンパニーの3店舗を合わせた計22店舗で「uno」の商品が購入可能となる。
今回の協業によって両社は、「肌と服を組み合わせて“自分らしさ”を演出する新しいトータルコーディネートの提案」を目指す。スーツスクエアは、近年ライフスタイルの変化によるビジネスウェアの多様化に対応するため、4つのブランドを1店舗に集結させたほか、店舗ごとで地域特性に合わせたサービスを提供するウィジェット型を採用している。今回、第一印象を大きく左右する“肌”に焦点を当て、ビジネスウェアの多様化に応える一環として、「uno」製品の店舗販売を実施する。
矢野経済研究所の調査によると、メンズビューティー市場規模は2020年度から回復の兆しをみせている。理由として、コロナ禍で普及したオンラインでのコミュニケーションをきっかけに、身だしなみや美容に対する意識が高まったことが考えられるという。
今回の協業も、「成長する男性スキンケア・メイク市場への新たな接点創出を模索した結果」が背景にあるとファイントゥデイの担当者は話す。
「これまでドラッグストアなどでの展開がほとんどだった『uno』ブランド。しかし、年々男性のスキンケアとメイクに対する関心が高まっています。急速な市場拡大が起きている中で、既存とは異なる接点を創出することによって、市場規模の拡大はますます高まると考えました。その中でも注目したのが、お客さまとの対話を通じて購買に繋げる接客スタイルを提供する「スーツスクエア」の存在です。スキンケアやメイクに関心を持っている一方で、ドラッグストアで自ら製品を購入するハードルを感じていたターゲット層に対して、トータルコーディネートという枠組みの中で新たな機会提案ができると考え、協業が実現しました」(ファイントゥデイ 担当者)。
さらに、協業の一環として、メンズスキンケア・メイクセミナーを「スーツスクエア」の従業員向けに実施。スーツスクエアの従業員が、メイクの市場トレンドや男性肌の特徴といった知識を学習する機会を設けた。それにより、スーツと合わせたトータルコーディネート提案への理解を深めることにつながると、担当者は話す。
「まずは、実際に各従業員がメンズスキンケアやメイクを学ぶことで、トータルコーディネートがより映えること、“自信”にもつながるという体験をしてもらいました。その体験や本セミナーで得た知識を、各従業員が店舗スタッフに共有し、お客さまへの案内の中で『スーツをまとった自分の肌はどうだろう?』と肌づくりにも目を向けてもらう提案を行ってもらう。結果、2社が掲げる真のトータルコーディネート提案につなげてもらいたいと考えています」(ファイントゥデイ 担当者)。
今後は、店舗で集まる消費者の声を定期的にヒアリングし、長期的な取り組みとして実施を図りたいとしている。