カルビーは10月31日、生活習慣病患者向けの食事指導サービスを手がけるタウンドクター(東京・港)に1億4000万円を出資したと発表した。中期経営計画で掲げる「食と健康」に関連した事業の拡大を図る。
タウンドクターと個人向けの食生活相談プログラムを構築する。同社はAI(人工知能)技術を活用し、糖尿病などの生活習慣病患者の生活習慣や病歴を数値化。患者の食の好みや生活環境などのデータと合わせ、管理栄養士が食品や調理方法などを指導するサービスを提供している。カルビーは同社と、消費者それぞれの健康状態や嗜好を反映させた食品の選択肢を提示し、到達させる仕組みを構築する考え。
カルビーはことし4月、個人の腸内環境に合わせたグラノーラの定期購買サービス「Body Granola(ボディグラノーラ)」を開始。同7月には、パーソナライズ宅食サービスの「OMA MESHI(おまめし)」をスタートさせた。「ボディグラノーラ」では、5年間でのべ10万人の利用者獲得を狙う。
カルビーは2025年までに、「食と健康」を含む新規領域の売上比率を5%にする目標を掲げる。2023年上期の売上高は前年同期比10.4%増の1471億円で、国内は同12.8%増の1103億円。23年通期は、売上高は50億円増の2980億円、営業利益は20億円増の260億円にそれぞれ上方修正した。下期は価格改定効果を背景にマーケティング投資を実施。新規・基盤投資も増やす。