JR東日本クロスステーション フーズカンパニーが展開するハンバーガーチェーン「ベッカーズ」は11月22日、柏店の閉店をもって「ベッカーズ」ブランドを終了する。
今回、ブランドクローズの理由を同社 総務部の中村氏は次のように説明。
「コロナ禍の影響をうけて、材料費や人件費高騰による経営悪化が進んだことで、厳しい経営状況が続いていました。また、少数店舗でのブランド存続については、仕入れや人材運用の観点から、スケールメリットを発揮できず、経営的にも難しいと判断。今後、好転する見込みもないことから、事業撤退を決定しました」(JR東日本クロスステーション フーズカンパニー 中村氏)。
ベッカーズは1986年、新宿に第1号店をオープン。それ以来、最拡大期には関東近郊に約40店舗を展開し、人気を博した。1990年代には自家焼成バンズを使用するハンバーガーの登場により、独自のテイストスタイルでファンを魅了した。
2014年には野生鳥獣による農林業被害や環境破壊の深刻化をうけ、「鹿肉バーガー」を販売。農林水産省より優良外食産業の表彰経験もあった。
オープンから37年目となった2023年、ブランドクローズを決定。それに伴い、看板商品を「ラスト・ベッカーズバーガー」として11月9日から販売する。ベッカーズの歴史を感じてもらいたい同社の思いから、1990年代に販売されていた当時のベッカーズバーガーを、可能な限り再現したという。
「今回当ブランドの歴史に幕を閉じることとなり、『ラスト・ベッカーズバーガー』を通じて、長らくご愛顧いただいたお客さまに感謝の気持ちをお伝えすることしました。ベッカーズが皆さまにお届けする最後のハンバーガーです。もちろん、最後まで自家焼成のバンズで提供します。ベッカーズの歴史を感じていただけたら嬉しいです」(JR東日本クロスステーション フーズカンパニー 大野氏)。