米グーグルは11月15日、「Google検索」の検索結果をフォローし、継続して情報を得られる機能を追加すると発表した。数週間以内に、米国で提供を始める。結果に出たWebサイトの内容にコメントを投稿できる機能も試験的に導入した。検索結果への再訪率を高めたり、検索サービスへの定着率、関与度が向上するものとみられる。
検索結果に表示される「フォローする」ボタンをタップすると、Googleアプリのトップページである「Discover」に、検索キーワード(クエリ)に関連したWebサイトや動画、ソーシャルメディアへの投稿などが自動で表示されるようになる。表示する内容は「Google検索」と同様のアルゴリズムを用いて選別する模様。そのトピックに関する最新情報をプッシュ通知させる機能もある。
今年中には、くり返し検索してアクセスしているWebページを、検索結果のトップに表示するよう、デザインを変更するという。グーグルは、「あなたのための新着(New For You)」と題したセクションが、検索結果よりも上に表示されているイメージ図を合わせて公開した。
検索結果のフォロー機能は、米国の利用者から始める。スマートフォン向けの「Googleアプリ」のほか、ブラウザー「Chrome」や、同「Safari」(モバイル向け)が対象。
Webサイトの内容にコメント
15日には、検索結果に出るWebページの内容などに対して、検索利用者がコメントなどを投稿できる「ノート」機能を、試験的に開始した。利用できるのはスマホアプリの「Googleアプリ」で試験運用版(Google Labs)の一部の対象者のみ。
特定のWebページが掲載した情報の実践体験などを書き込んでもらう想定。文章だけでなく、写真を添えたり、スタンプ(ステッカー)でデコレーションしたりできる。
グーグルは、検索利用者が投稿したWebページについての「ノート」の内容をWebサイト運営者が確認できるようなツールなどを提供する考え。「Webサイトにとって重要な情報であり、今後数カ月の間に情報提供する方法を検討する」とした。
調べる内容によっては他サービスが先行
LINEリサーチが11月に発表したアンケート結果によると、スマートフォンで何かを調べる際に使うものとして、8割近くの人が「Google」と回答した(サンプルサイズは4万9839人)。世代別に見ても、すべての世代でトップだった。
しかし、調べるジャンルや理由によっては、検索サービスよりSNSを選ぶ人も少なくない。女性10歳代で3位、女性20〜30歳代では2位に「Instagram」では、利用ジャンルで最も多いのは「趣味に関すること」で45.7%。次いで「好きな/気になる芸能人・有名人」(42.4%)、「グルメ情報」(30.0%)で、いずれも検索サービスの上位5位以内には入らなかった。
使用理由は「画像/動画で見やすいから」(34.7%)、「自分の興味があること/気になることが出てくるから」(33.5%)、「ハッシュタグからいろいろ探せる/調べられるから」(31.5%)で、いずれも検索サービスの使用理由にはなかった。
「X(Twitter)」使用理由のトップは「最新/リアルタイムな情報が得られるから」(44.1%)だったほか、「おもしろい情報が得られるから」が上位5位以内に入ったのは「TikTok」のみで、33.0%(2位)だった。