【前回はこちら】絶望を感じ、苦しかった就活時代―わかさ生活のX担当者になるまで
こんにちは。わかさ生活 広報部(@WAKASASEIKATSU)です。
これまでもお伝えしていましたが、私は2020年の4月に新入社員として入社し、社内研修を終えた6月後半からX(旧Twitter)の運営に携わっています。
面接時から、挑戦したいと明言していたXの運営を、そんなにも早く任せてもらえると思えていなかったので、とても驚いたことを昨日の事のように覚えています。
アカウントの運営担当者となり、辛い日々も経験しましたし、引継ぎ当初は、担当者になったことを後悔すらしていました。今回は、当時のしんどかった時の記憶を呼び起こしながら、振り返っていければと思います。
運営方針が定まらないなか、アカウントの担当者に
わかさ生活のXアカウントの開設時期は早く、Twitterが世の中に広まりはじめた2010年にアカウントを立ち上げています。そして、2014年頃から投稿がなされ、運用がスタートしました。
従業員が日々運用を行うなかで、このアカウントが抱えていた課題。それは「多くの人に見てもらえないし、ファンをつくることもできていない」というものでした。この、多くの企業アカウントが抱える悩みを、当社も同じように持っていました。
ましてやわかさ生活は、健康に関する商品を取り扱う会社。一般的に健康食品の購入層は50代以降にボリュームを持つうえに、主力商品として弊社が取り扱うサプリメントは医薬品とは異なり、健康の維持増進の立ち位置。「~に効く」といったはっきりとした効果・効能の表示ができないと法律で定められているため、共感がコミュニケーションの鍵となるXには不向きな商材だったのです。
SNSの活用方法を模索していた状態に加え、当社が2019年頃から書籍の発刊に力を入れていたこともあり、「会社全体の発信の役割を担う公式アカウントをうまく運用できないのであれば、アカウントを出版部が運営するものに変更しよう」と「わかさ生活」から「わかさ生活 出版部」へ名称変更を行うとともに、担当者の募集が行われました。
私はちょうどこのようなタイミングで入社したのです。当時、書籍に関連する部署でお世話になっていた私は、願ってもみないこのチャンスにすぐさま手を挙げ、担当者として運営をはじめました。
コロナ禍入社でコミュニケーションに苦戦
「わかさ生活 出版部」のアカウントの運営担当者に就任した当初、最も苦しんだのは、周囲の理解を得られないということ。つまり対人関係でした。
自分がこうするべきと考えている運営の方法が、周りに理解をしてもらえない。考えるより感じて行動するような感覚派。そして、社会の右も左もわからない私には、自分の考えを周りの方に納得してもらえるだけの力を持ち合わせていませんでした。
そして、私が入社した2020年はコロナウイルスが流行し始めた年。ウイルスは猛威を振るい、配属前の社内研修なども出社をせずにオンラインで参加するような日々でした。
このような状況で、何よりも苦痛だったのは発信前の投稿チェックでした。発信前の投稿を確認するのは直属の上司でしたが、当時はコロナ渦で、リモートワークが中心であったため、上司と対面で会った回数も数えられるくらい。上司への投稿チェックのお願いに気を遣い、声をかけるタイミングを見計らう。躊躇している間に退勤が近い時間になり「これからはもっと早く確認に来てね」なんて、チクリと言われてしまうような日々。何をやってもうまくいかない。すべてが裏目に出る。このコラムを読んでくださっている方の中にも、新入社員時代にこのような苦い思い出がある方もいるのではないでしょうか。
そして、日々の苦痛に追い打ちをかけたのがフォロワー数の減少。実は運営を担当した6月23日から約3週間の間でフォロワー数を100人減少させており、毎日減り続けるフォロワー数に、当時、新入社員の私は胸が押しつぶされそうな思いでした。
元はと言えば、自分から手を挙げたXの運営。入社前より一貫してXを運営したいと主張し続け、この意欲を買って採用してもらったといっても過言ではなかった私が目指すのは「アカウントを成長させ、少しでもXを通じて会社に貢献すること」でした。
毎日減り続けるフォロワー数。何を発信すればよいのか分からないと悩みながら、Twitter黎明期より、活躍されている他社の担当者の方が出版する関連書籍を買い込み、朝・晩の通勤電車、お昼休憩、土日の休日に何度も本を読み込む日々でした。
上司の理解とアカウント名変更
しかし、このように毎日苦しみながらもひたむきに向き合っていると、自分の考えと書籍の内容が合致することもあり、考え方に自信が持てるようになってきました。
でも、せっかく、浮かんだ考えも上司や周りの人になかなか理解してもらえない。今になれば分かりますが、上司も「会社としてここまでにしてほしい」というラインを守る必要がありますし、社会人経験のない新卒1年目が提案してくる前例のないアイデアの意思表示は怖いものだったのだと思います。
ただ、Xは「今」を発信するツールであり、「共感」で繋がり、「好き」が集まる場所。そんな場所で企業からの一方的な宣伝は求められていません。前例と異なる角度での発信を上司に確認していました。
すると、日々、投稿の内容について上司に確認を取るうちに、気づけばだんだんと上司も私の考えを尊重してくれるようになっていったような気がします。周囲の関係者の理解は、長期的にSNSを運用していくうえで非常に重要だと考えています。
そして、対人関係の他にもう一つ悩みだったのが、「わかさ生活 出版部」というアカウント名。ブルーベリーサプリメント売上№1の「ブルーベリーアイ」のイメージが強いわかさ生活で、出版部という名前で運営をするのは、どうも発信に制限をかけている気がしました。
そこで、7月上旬にアカウント名を「出版部」から「広報部」に変更。社内イベントなど様々な場所で、「広報としてXを活用したい。広報という職種の中で頑張っていきたい」と意思表示をしていたこともあり、社内の承認を得ることができました。
ここまで綴った「上司の理解」と「アカウント名の変更」。この2つが、運営を開始した当時の大きな転換点だったと思います。
今回は入社後Xの担当者となり、苦しい日々を過ごした時のことを振り返りました。次回は、苦しい日々から抜け出したあとの運営の様子や出来事をお話できればと思っています。
わかさ生活 広報部 X(旧Twitter)中の人
2020年にわかさ生活に入社。入社からわずか3カ月で公式Twitterの担当を任される。その運用方法は企業のTwitter運用事例として取材を受けるまでに成長。2021年には、ねとらぼ「企業ツイッターの中の人」人気ランキングで1位を受賞。好きな食べ物は、海老・タコ・貝・カニ・塩タン。美容室専売品のヘアケア商品が好き。好きな野球選手は川崎宗則。