百貨店、10月は売上高6.1%増 中国客鈍化も免税が過去最高に

雑貨や化粧品が好調に推移

全国百貨店の10月の売上高は前年同月比6.1%増の約4531億円となった。高付加価値品の好調と、インバウンド(訪日外国人客)の活況が後押しした。免税売上は円安効果を背景に、178.9%増の同比383億円と、2014年10月の調査開始以来の最高額を更新した。国内市場は同比0.4%増で、20カ月連続の増加。入店者数も同比2.6%増で、20カ月連続の伸長となった。各社が企画した物産展などの催事も奏功した。

2019年と比べても同月比19.9%増の2ケタ伸長となった。主要5品目は家庭用品を除く4品目でプラスとなり、身のまわり品(12.7%増)、雑貨(同)は2ケタ増となった。化粧品(15.2%増)、美術・宝飾・貴金属(14.8%増)も国内外で好調に推移。衣料品は気温の影響でコートが苦戦したが、ジャケットなど軽衣料は好調だった。子供服・洋品、家具、総菜は2カ月連続でマイナスとなった。

訪日客数自体もV字回復の兆しを見せている。日本政府観光局(JNTO)によると10月の訪日外客数は2019年比0.8%増の251万6500人で、新型コロナ拡大以降で初めて19年比を超えた。東南アジアや欧米豪地域からの訪日が増加。特に伸び率の大きい韓国は219.9%増で、63万1100人が訪日した。2019年10月時点で構成比29.2%を占めていた中国は、64.9%減で25万6300人。ただし、日本への直行便件数は前年同月に比べ回復傾向にあるという。

都市部では横浜と広島を除いた8都市で前年実績を上回り、東京は8.0%増だったほか、京都(16.6%増)、大阪(14.8%増)、福岡(13.5%増)、神戸(10.9%増)は2ケタ伸長を達成した。地方では東北、東京23区と横浜市を除く関東、中国、四国、九州の5地方で前年割れとなった。

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