宣伝部員3人で自主企画 日清、ストリートスナップ動画風CM

日清食品ホールディングス(HD)は11月29日、即席めん「チキンラーメン」で、めんのくぼみ=「たまごポケット」に玉子が乗ることを訴求するテレビCM「ストリートたまごポケット」編を放送した。動画共有サイトなどでトレンドとなっている「ストリートスナップ」動画をモチーフにしたもの。オンエアは同日限りとみられる。日清食品HD 宣伝部のメンバー3人で企画した。

画像 ストリートたまごポケット篇 カット1
画像 ストリートたまごポケット篇 カット2
画像 ストリートたまごポケット篇 カット3
日清チキンラーメン「ストリートたまごポケット」編。最終的に写真に収められたのは…

道行く人に声をかけ、写真を撮る「ストリートスナップ」の要領で、「たまごポケット」に玉子を乗せる様子を写真に収めるというCM企画。スマートフォンをタテに持った状態で視聴する「縦型動画」を意識し、画面左右をクロップしているのも特徴だ。

日清食品HDの宣伝部社員ら3人が企画した。「たまごポケット」は商品の特徴のひとつだが、ここ6年ほどスポットライトを当てておらず、10〜20歳代には認知されていないことがわかっていた。「お客さまから『「たまごポケット」にたまごがきれいに乗らない』といったご意見を頂戴することもあった」と話すのは、今回の企画を主導した日清食品HD 宣伝部の山本広司氏だ。

「若年層を中心に『たまごポケット』自体を知らなかったり、玉子を載せたことがない方もいらっしゃる。今回は若年層をターゲットとして、『コツさえつかめばたまごがちゃんと乗る』というメッセージと、実際に乗せる楽しさを訴求しようと、SNSを活用した企画を検討した」(山本氏)

 

「ストリートスナップ」は「YouTube」や「TikTok」で人気のフォーマットとなっている。「TikTok」で「#ストリートスナップ」のハッシュタグが付いた動画の総視聴回数が、ことし10月時点で5億4000万回を超えるなど、日清食品HDはオンエアに先立つ24日には「X(旧Twitter)」で、「ストリートスナップ」同様にSNSで投稿の多いフォーマットの動画を掲載していた。

「若年層に人気のSNSである『TikTok』でトレンドになっている大量の縦型動画を、メンバー3人で手分けしてチェックした。動画をいくつかのフォーマットに分類し、『チキンラーメン』の『たまごポケット』を訴求する場合、良い意味での“違和感”が生まれるかをポイントとして、今回のフォーマットを選んだ」(山本氏)

コピーや動画の構成なども、宣伝部3人で進めた。山本氏は2022年5月に日清食品HDに入社。前職は広告会社のプランナーで、広告の企画制作のほか、ミュージックビデオの企画、演出なども担っていた。

「メンバー3人だけで企画の解像度を高めていく作業は非常に大変だったが、前職の経験を生かしてビデオコンテを作るなど、メンバーそれぞれの知見やスキルをフル活用して実現にこぎつけました」

「たまごポケット」はことし、アピールを強化している商品特徴でもある。発売65周年を迎えたことし8月には、人気ラップグループ「MOROHA」のMCアフロさんを起用したCM、11月1日からは、お笑い芸人のアクセルホッパーさんの持ちネタをオマージュしたCMで、それぞれ「たまごポケット」をアピールしてきた。2017年にはアキタフーズ(当時=アキタ)とコラボレーションしたCMを放送していた。

日清チキンラーメン「ストリートたまごポケット」編は、「YouTube」の日清食品グループ公式チャンネルなどでも配信している。

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スタッフリスト

企画制作
日清食品ホールディングス、ソーダコミュニケーションズ
CD
山本 広司
CPrd
西村 岳
CPl
勝木 遼太
Prd
吉野 賢司、中川 実乃梨
PM
坂本 弥琴、久保 侑斗
演出
永⽥ 俊
撮影
⼭⽥ 圭吾
照明
橋本 克之
クッキング
板井 うみ
AE
傍島篤夫、内堀夏希

CD:クリエイティブディレクター/CPrd:クリエイティブプロデューサー/CPl:クリエイティブプランナー/Prd:プロデューサー/PM:プロダクションマネージャー/演出:ディレクター/AE:アカウントエグゼクティブ

 


 

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