『花とゆめ』『LaLa』などの漫画雑誌や単行本でおなじみの白泉社が12月1日、創業50周年を迎えるにあたり展開を始めた広告「白泉ネコでおぼえてください。」が話題を集めている。
広告に登場しているのは、7作品の猫たち。漫画作品『ぼくの地球を守って』(日渡早紀)の「キャー」、『夏目友人帳』(緑川ゆき)の「ニャンコ先生」、『3月のライオン』(羽海野チカ)の「王様ニャー」、『綿の国星』(大島弓子)の「チビ猫」、『パタリロ!』(魔夜峰央)の「スーパーキャット」、仕掛け絵本『ファッションマジック』(ヒグチユウコ)の「こはる」、絵本『ノラネコぐんだん』(工藤ノリコ)の「ノラネコ」。
1970年代後半から2020年代に発刊された、よく知られた作品ばかりだ。
白泉社とネコの深い関係
日付の語呂合わせに合わせて、「#いいにくいことをいう日」というハッシュタグがさまざまな企業の公式アカウントで盛り上がっていた11月29日。白泉社は公式X(旧Twitter)でこんな投稿をした。
「キャラクターは知ってるけど、 出版社どこだっけ?」みたいなこと、よく言われます…
#そろそろ創業50周年 #いいにくいことをいう日— 白泉社 (@Hakusensha) November 29, 2023
続けて翌30日には、こんな投稿も。
明日で創業50周年、
すごいことに気づいちゃいました… pic.twitter.com/7xEMpHtnlC— 白泉社 (@Hakusensha) November 30, 2023
そして12月1日に投稿されたのが、こちらの投稿。
【お願い】
キャラクターは知ってるけど、
出版社はわからない…創業して50年。
そんな現状に終止符を打つため… pic.twitter.com/MydI2ukDro— 白泉社 (@Hakusensha) December 1, 2023
「キャラクターは知っているけど、出版社はわからない」という人たちに、「白泉ネコ」としてでも社名を覚えてもらうべく、同社の作品に登場するネコのキャラクターを集結させた。
広告展開の意図を、白泉社 宣伝広報部 岡崎綾子氏は「白泉社50周年をきっかけに、当社ファンだけでなく、当社のキャラクターに見覚えがあるというお客さまにも喜んでもらえるようなコミュニケーションを展開したいと考えていました。社長が猫好きであることや、以前に会社で猫を飼っていたことなども雑談の流れでお伝えしたところ、素敵な広告にしていただけました」と説明する。
12月1日の朝日新聞朝刊には、同社の「ネコ」キャラクターを打ち出した新聞広告をエリア別に出稿。
また新宿駅、渋谷駅、六本木駅、池袋駅など都内の主要駅で、交通広告を展開している。
クリエイティブを担当したのは博報堂。「白泉社さんの話を聞くほど、白泉社とネコが深い関係にあることがわかってきました。そこで、企画の真ん中には、ネコさまに敬意を払ったタグラインと、社名をネコでもじったキャッチコピー。ネコをモチーフにした50周年ロゴも制作しました。都内各所のOOHや全国刷り分けの新聞広告で、白泉社のネコキャラを、探したり集めたくなったりする広告を目指しました」(博報堂 コピーライター 河野智己氏)。
交通広告の掲出は12月6日まで。
スタッフリスト
- 企画制作
- 博報堂+ツープラトン
- CD+C
- 河野智己
- AD
- 梶川裕太郎
- D
- 久保有輝、境野淑
- AE
- 橋本貴子