オールインクルーシブサービス初導入
アパグループは、「アパホテル富山」(富山市)を全館改装し、2024年2月22日に新ブランド「アパホテルステイ」の1号店としてリニューアルオープンする。観光ニーズに対応した新サービスや施設を導入し、女性客や日帰り客の利用を想定。開業初年度の稼働率は70%、宿泊者数は月平均約7000人を見込む。ビジネス利用が多いアパホテルのイメージを一新した新ブランドの試金石として、全国展開も視野に入れる。
「アパホテル富山」は、同ブランドでは珍しいロードサイド立地のホテルだ。コロナ禍前は天然温泉大浴場と無料駐車場を強みとしていたが、施設老朽化に伴い、2020年3月に大浴場を閉館。新たな魅力創出に向けた開発をスタートし、このほど「アパホテルステイ〈富山〉」としてリニューアルした。
観光目的の長期滞在者の利用を想定し、滞在中の食事やドリンク、リラクゼーション施設などの利用料金をあらかじめ宿泊費に含めた、「オールインクルーシブサービス」を導入した。食事や仕事など様々な利用を想定した 共有スペースではアルコールや軽食も無料で提供する。
新ブランドの認知度向上のため、テレビCMやネット広告のほか、チラシやポスター、地元情報誌といった印刷メディアでのPRにも力を入れる方針。開業日から2024年4月12日までは宿泊料金も割り引きする。
アパグループは国内外に753のホテル、約11万室を展開する。2022年4月からスタートした中期5カ年計画では、新型コロナウイルス感染症収束後のニーズの変化やデジタルトランスフォーメーションに対応する指針を掲げる。2027年3月末までに15万室展開を目指すという。