5人のアンバサダーが体験談を公開
味の素は11月30日、Webメディア「おいしさの扉」を開設した。5人のアンバサダーが食に関するエピソードを紹介。自社製品を訴求する従来のメディアと異なり、「食事そのものの魅力」を伝えることで新規客獲得の導線とする。特に新規客に訴求したい考えで、将来的にはコンテンツ分析などから、製品開発や新サービス開発に役立てたいとしている。目標閲覧数などは非公開。記事は無料で公開しており、今後毎週更新していく予定だ。
プロジェクトは2022年6月頃にスタート。同社の生活者調査によると、「毎日同じものを食べている」、「いつも1人で食べている」など食体験が希薄化している人が増えていることから、「食の楽しみ方」を伝える新メディアを企画。自分の言葉で考えや生き方を話すことができる5名にアンバサダーになってもらい、食事に関する体験談や考え方を公開している。
アンバサダーにはフードコラムニストの川村明子氏やモデルの在原みゆ紀氏などが参加。「おいしさの扉」は「パリの空気」、「人と時間」など食と関連した5つのテーマで構成しており、それぞれの題材に沿ったストーリーを公開している。例えば、「人と時間」のテーマで在原氏は、酒の席での振る舞い方を紹介した。
プロジェクトリーダーでコーポレート本部R&B企画部の勝美由香マネージャーは「食事への関心が薄い人に商品そのものを薦めても効果は薄い。ストーリーを通じて共感してもらうことでアプローチしたい」と狙いを強調。今後も掲載テーマやアンバサダーを増やしていく方針。勝美マネージャーは「製品開発などにつなげることで、事業化できるサービスに育てたい」と意気込みを見せた。