2023年11月24日、東京・港区に麻布台ヒルズが開業した。森ビル等が約300件の権利者と共に、およそ35年かけて進めてきた「麻布台ヒルズ」は、”Modern Urban Village~緑に包まれ、人と人をつなぐ「広場」のような街~”をコンセプトとしたコンパクトシティだ。延床面積約86万1700m²の空間に、オフィス、レジデンス、商業施設、マーケット、ホテル、デジタルアートミュージアム、ギャラリー、インターナショナルスクール、医療施設など多様な都市機能が集まっている。
開業日である11月24日には、日本経済新聞に30段の新聞広告を出稿。また、CMも公開された。
開業にあたってのコミュニケーションにおいて、「この壮大なプロジェクトの開業を世の中にどう伝えていくか?」という森ビルの依頼に応えたのが、クリエイティブディレクター 菅野薫氏((つづく))と藤本宗将氏(Ultra Black)だ。二人は、麻布台ヒルズがまだ「虎ノ門・麻布台プロジェクト」と呼ばれていたときの2019年8月の記者説明会から継続的に、コンセプトの言語化、施設や道路のネーミング、ロゴデザイン、イベント、そして開業にむけてのコミュニケーションと幅広い分野で携わってきた。
「麻布台ヒルズは、Green&Wellnessという『都市に生きる』ということに対する世界の共通課題に向き合った全く新しいコンセプトの街。35年もの長期間の構想を経て、東京からそういう街がうまれることの喜びを祝祭感持って表現したいと考えました。
人は暗闇の中に浮かぶ灯りをみて、人の存在を感じます。麻布台ヒルズの主役である中央広場に人々が集まって、麻布台ヒルズの街並みに灯りが灯されていく、営みが始まっていく。開業前夜の点灯式をコンセプトにしました。そして、その点灯式の様子を映像で収録して広告映像にもしていく。一夜限りの祝祭がそのまんま広告になるイメージです」(菅野氏)
CMの舞台は、緑に包まれた麻布台ヒルズの中央広場。オーケストラがPerfumeの楽曲「無限未来」を奏でる中、わずか8歳のcocomiさん、10歳のLunAさんをはじめ年齢もジャンルも多様な52人のパフォーマーによるショーが繰り広げられる。その誕生を祝福し、街のビジョンを広く世の中へと伝えていくべく上演されたのは、「2度とない一夜限りの祝祭」だ。その様子が、ムービーというひとつのかたちにまとめられた。
Perfumeの楽曲「無限未来」の編曲は、ニューヨークを拠点に世界的に活躍している挾間美帆氏が手がけた。楽団にはアルトサックスのパトリック・バートリーJr.氏、ピアノの江﨑文武氏、ドラムの伊吹文裕氏、さらにはコーラスの杉並児童合唱団まで、国も年齢もさまざまな総勢59名のアーティストが参加している。
繊細でダイナミックな振付は、Shingo Okamoto氏によるもの。今回、振付監修として、MIKIKO氏も参加している。それぞれ違った背景を持つダンサーによるパフォーマンスによって新たな一体感の形を表現することで、新しい人々が集まる場所である麻布台ヒルズへの開業の想いを表現。また、過去の歴史も尊重した振付を入れることによって、過去がこれからの未来への希望と勇気を与えるものとなるよう心がけたという。
映像演出を中心に全体の点灯式演出を手がけたのは、ディレクター 児玉裕一氏。今回の映像制作にあたり、「産声のような旋律に引き寄せられ、あらゆる方向から人々が集まってくる。 それまで無人のジオラマ模型のようだった空間に、命が吹き込まれ街になる瞬間だ。人々は光だ。都会の真ん中に突然抜け落ちたように存在した大きな黒い空間が、少しずつ照らしだされ光で満たされていく。その光は血液のように建物の中を循環し始め、やがて街が鼓動を始める…。まだ誰もいない広場からこの美しい街を見渡して、こんなストーリーが思い浮かびました」と、コメントを寄せている。
また開業前から、虎ノ門ヒルズ駅など近隣の駅周辺ではOOHを展開。12月1日には、本CMのフルバージョンが公開された。
11月24日の30秒CM公開後、最初の森ビルからのX(Twitter)の投稿には、4078Repost、2.6万いいねがついている。それを皮切りに、オープン日に公開した30秒動画が、120万回再生。12月1日に公開したフルバージョンが180万回再生(12月13日時点)を突破し、SNSでは数多くの投稿が続いている。
スタッフリスト
共通
- 企画
- (つづく)、UltraBlack、北極、電通
- CD
- 菅野薫
- CD、C
- 藤本宗将
- CD、企画
- 保持壮太郎
- 企画
- 藤田卓也
- AD、ロゴデザイン
- 上西祐理
- AD
- 岡村尚美
- BP
- 小泉敬太、帯向麗生名、有田吉輝
CM
- 制作
- ギークピクチュアズ
- 演出、編集(オフライン)
- 児玉裕一
- 振付監修
- MIKIKO
- 振付
- Shingo Okamoto
- 振付アシスタント
- NON
- NA
- 中村佳穂
- Web D
- 阿南圭吾
- フロントエンドエンジニア
- 瀬崎翔平
- BP
- 児玉直子
- Pr
- 稲垣護、佐藤正人、原田慎也
- PM
- 兼房亞未、只野愛理、大村碧海、島田恵美
- ディレクター
- (Another Edit) 近藤正之
- アシスタントディレクター
- 佐藤竜憲、金子直樹
- チーフシネマトグラファー
- 清⽔絵⾥加
- シネマトグラファー
- 松本典明、浅津義社、南雲崇裕、濱田俊介、藤田景
- ステディカムオペレーター
- 永森芳伸、木村太郎、日高絃貴
- ドローンオペレーター
- 磯匡敏
- 照明
- 大竹均
- 照明アシスタント
- 津嘉山寧斗
- DIT
- 木村圭
- 特機
- 指宿裕英、川口謙司
- クロマキー
- 猪熊豪
- 美術
- 柳町建夫
- ステージマネージャー
- 大畑圭三、後藤光男
- コンストラクションマネージャー
- 松永宗久、長部誠介
- レンタル
- 板山智昭
- メカニック
- 日下信二
- サウンドマネージャー
- 浅野隆
- サウンドデザイン
- 畔柳雄三、平川正紀
- 機材
- 橋本まさし、宮本隆英
- オペレーションマネージャー
- 峰野勇介、河合はるか
- オペレーション
- 篠原りか、村田望、妹尾謙二
- ST
- 三田真一
- HM
- 小西神士
- CAS
- ヤマウチトモカズ、ニシムラカズユキ
- ドライバー
- 江篭平聡
- 編集
- Gorilla(オフライン)、川﨑琴美、水野正毅、竹谷響(オンライン)
- CG Pr
- 桑原雅志
- CGディレクター
- 佐久間雄太、李金迪
- カラリスト
- 西田賢幸
- Mix
- 増冨和音
- SE
- 徳永義明
- PR Pr
- 梶原祐彰
- PR プランナー
- 菅松柚香
- 音楽編曲
- 挾間美帆
- 音楽Pr
- 山田勝也、小嶋翔太
グラフィック
- 制作
- TYO MONSTER、YY Inc.
- D
- 吉田由梨
- 撮影
- 田口純也
- Pr
- 乗富巌
- PM
- 大城隆之介、鳥居宥生
- レタッチャ
- 三田泰弘
- CAS
- 中村裕之
- ST
- 皆川bon美恵
- HM
- 星野加奈子