※本記事は月刊『宣伝会議』12月号の転載記事です。
積水ハウス
コミュニケーションデザイン部
CXデザイン室
戸建ブランディングチーム
吉田弦史さん
Key Takeaways(キーテイクアウェイ)
情報や経験の中から得た重要なポイントや教訓を指す言葉です。実際にカタログなどの制作を担当してくれる人たちにブリーフシートで企画を説明するのですが、市場動向などの重要な洞察を簡潔にまとめ、他の人と共有することの大切さを実感しています。制作物を受け取るお客さまがどう感じるのか、自分たちが発信したい情報を一方通行で届けるだけになっていないか。こうした点をより分析し制作物に落とし込むためにも、チーム内で明確で分かりやすい情報共有が必要だと考えています。
技術職からマーケターへお客さまの知りたいに寄り添う
大手ハウスメーカーの積水ハウスは2021年に戦略部門の広報部と広告宣伝部を統合してコミュニケーションデザイン部を開設。同部でマーケティング領域を担当するCXデザイン室に所属しているのが、入社3年目の若手マーケター吉田弦史さんだ。
入社後1年間は、技術職として戸建住宅の設計を担当。お客さまにヒアリングをしながら大切な家づくりに関わることにやりがいを感じていた。2022年に新設されたばかりのコミュニケーションデザイン部CXデザイン室に異動となった際には、より大きな観点から、多くのお客さまの住宅の充実に関われることに魅力を感じたという。現在は戸建ブランディングチームに所属し、半年に1回刊行する情報誌や、カタログ、展示場で使用するのぼりやパネルなどの制作物全体を担当している。
担当する制作物は全て間接的に顧客の購買意欲を左右する重要なもの、「自分たちが届けたい情報を一方的に発信するのではなく、市場のニーズを理解し、お客さまが本当に知りたいものは何なのかを理解することが大切だと感じました」と話す。
同社が2022年から始動した大幅なカタログ制作の改革(カタログDX)にも、吉田さんのこうした感覚が活かされている。
多すぎる情報量を精査99冊のカタログを主要4冊に削減
「カタログは営業部門がお客さまとの商談の際に使用したり、Webサイトから資料請求をされたお客さまに最初に届く大切なコンテンツになります」と吉田さん。実はこれまで同社には99冊のカタログが存在していた。「カタログの種類が多すぎるとお客さまが情報の選別が難しくなるだけではなく、当社が伝えたい情報やメッセージが見逃されてしまう可能性もありました」と振り返る。
……この続きは月刊『宣伝会議』12月号 で読むことができます。
『宣伝会議』12月号(11月1日発売)
- 特集
- 業種・施策別にトップマーケターが解説!
- マーケティング活動
- KPIの設計と運用
- 〇AI全盛の今、マーケターに求められる
- ビジネスを成長させる「一段上」の視点
- 今西陽介氏
- 〇認知から購入まで距離がある商材は
- どのようにKPIを管理すべき?
- 川島佑太氏
- 〇縁をひとつも無駄にしない!
- KPIは顧客との「対話」のための道標
- 松下沙彩氏
- 〇マス媒体×デジタル媒体における
- 事業起点のリソース配分の考え方
- 南坊泰司氏
- 〇Brand・Trust・Demandの3つの観点で
- フルファネルのアプローチ状況を補足
- 渡邊隆尚氏
- 〇「なんとなくの運用」を脱する!
- サービス獲得につなげるSNS活用
- 西川貴規氏
- 〇どこまで共有、どうやって連携?
- 外部パートナーとのKPI共有
- 田中奏真氏
- 〇適切な戦略・戦術でKPIは決まる!
- 中小企業のマーケティング
- 大森研治氏
- 特集2
- バズるだけでは終わらせない!
- SNSマーケティングの成功事例
- 特集3
- 商品を魅力的に見せる!
- 「売りにつながる」文章の書き方
- 特別企画
- 第61回「宣伝会議賞」