グンゼは12月から、女性の潜在ニーズにアプローチしたブランド「you and(ユーアンド)」に「前すべり軽減タイツ」、「ベージュカラータイツ・レギンス」、「つま先カバー」をラインナップした。20~50代の女性207人を対象に実施したアンケート調査をもとに開発。回答者の約7割が「タイツのすべりが気になる」と答えたほか、20~30代を中心に素肌感覚で履けるベージュタイツが注目されていることも分かった。「前すべり軽減タイツ」(50・80デニール)は990円(税込)、「ベージュカラータイツ・レギンス」(60・80デニール)も990円(同)。つま先カバーは内側パイルタイプが550円(同)、5本指タイプが660円(同)。全国の小売店や公式通販で販売する。
2022年秋冬期に発足した同ブランドは、2023年秋冬期に18種類を展開。アンケートなどの調査でニッチな需要に応えた商品をそろえる。「言われてみれば気になること」に潜在需要があるとして、「靴の中でタイツのすべりが気になることはありますか」といった疑問を投げかける設問を用意することがニーズを深堀するコツだという。設問は製品開発に生かせるかどうかは考慮せず、量を増やすことを重視している。従来のWeb調査だけでは潜在ニーズを発掘することは困難と考え、顧客と1対1で実施する「デプスインタビュー」も取り入れている。
今回の新製品について、同社は「ベージュタイツは昔から一定の需要があったが、直近3年ほどで若い世代までユーザー層が広がった」と話す。レッグウェアはボトムスやシューズの色と合わせて選ぶことが多く、近年は明るいファッションカラーの傾向が強まったことで、黒いタイツが合わないケースが増えたことも背景にあるとしている。
今後も自社調査のほか、顧客との日常会話から商品開発のヒントを探り、製品開発に生かす考えを示した。