電子情報技術産業協会は12月21日、日本の生成AI市場の需要額は2025年に6879億円との推計を発表した。23年は1188億円で、4.8倍の急伸となる。30年には1兆7774億円で、年平均成長率は47.2%とした。
分野別では、生成AI基盤モデルを活用したアプリや、開発のためのプラットフォームなどの「生成AI関連アプリケーション」が2025年に6265億円。構成比9割を超えほとんどを占める。2030年では1兆5209億円で構成比85.6%。
同年になると、リスク対策や個別開発、体制構築など生成AIの活用自体を支援する「生成AI関連ソリューション」が2211億円で構成比12.4%に伸びると見る。同分野は25年は494億円で構成比7.2%。基盤自体を提供する分野は2030年で354億円・構成比2.0%とした。
世界全体の需要額では、2023年の106億ドルから、25年に671億ドル、30年は2110億ドルで、年平均成長率53.3%。伸びとしても日本は世界を下回る見通しだが、「生成AI関連ソリューション」分野のみ日本は年平均52.2%で、世界の38.5%を上回る。「生成AI関連アプリ」では、世界の年平均成長率は54.0%、日本は46.6%。「生成AI基盤モデル」では、世界は66.9%、日本は46.0%。
生成AIの活用が見込まれる産業は、業務支援や製品開発など、活用場面の多い「製造」で、世界の需要額は2025年に158億ドル。次いで「金融」が133億ドル、「通信・放送」が118億ドル。作業効率化や創作活動の拡大で利用が進むとした。30年には「流通」が253億ドル、「医療・介護」が184億ドル、「社会インフラ」が180億ドルと大台に乗る見通し。