宣伝会議は、新刊書籍『門外不出のプロの技に学ぶ 映像と企画のひきだし』(黒須美彦著)を、12月に全国の有力書店とオンライン書店で発売しました。
サントリー、PlayStationなど話題のCMに数多く携わり、現在も活躍中のクリエイティブディレクター 黒須美彦氏。50年にわたるキャリアにおいて黒須氏が制作したCMの数は、2000本を超えると言います。これまでの経験で培った映像制作のテクニックや、企画の発想方法などを公開したのが本書です。
本書では、自身がかかわってきたCMの企画や制作方法を中心に、広告などコミュニケーションの仕事に携わる人が知っておくべき基礎にも触れています。また、時代の空気や感覚をどのようにつかみ、それを企画に活かしていくのか、黒須氏ならではのテクニックも明かします。CMはもちろん、オンライン動画など、映像コンテンツをつくる人にとって、また広告やコミュニケーションの企画に携わる人にとって教科書となる1冊です。
本書で、黒須氏は広告の制作について、このように語ります。
- 「広告制作者に大切なのは「生活経験値」を稼ぐことだと思っている。
- どれだけ失恋したか、物欲があったか、喧嘩したか、天秤に掛けたか、
- 焦ったか、リベンジしたか、忘れたか、忘れようとしたか、
- 泣いたか、笑ったか、といったあたりから、
- 視聴者や消費者のココロをつかむヒントが生まれるんだと思う」
また、黒須氏のクリエイティブ人生の中で出会った人たちについてのコラムでは、さまざまなクリエイターたちの仕事ぶりを垣間見ることができます。そして、黒須氏自身の「CM人生」についてもコラムで掲載。この本を読むことで映像や企画のテクニックのみならず、日本の広告クリエイティブにおける歴史の一端を知ることもできます。
<本書の構成>
- 基本編
- 1 CMを考える、ということ
- 2 発想の基本は、やり口の発見・分析
- 3 コトバと映像と時間軸
- 実践編
- 1 情報を伝えようとする態度
- 2 風景描写という考え方
- 3 音コトバの実験
- 4 アート寄り発想
- 5 キャラクター設計
- 6 CM音楽の3つのタイプ
- 7 フレームと構造的企画
- 8 プレイステーション方式
著者プロフィール
黒須美彦
1975年慶應義塾大学工学部卒業後、博報堂入社。PlayStasion、カゴメ、資生堂など数々のCM仕事を経て、2003年に佐々木宏氏らが設立したシンガタに参加。2018年独立して、クロロス設立。サントリー/金麦・金麦のオフ・-196℃ストロングゼロ、明光義塾/YDK・サボロー、NTTdocomo/ドコモダケ、AEON/Singing AEON(山口智子)・お客さま感謝デー(武井咲)・AEON CARD(蒼井優)、ローソン/それいけ!ローソン物語、ロッテ/小梅・ガーナチョコレート・ザッカル・ヨーグルト100他、日本テレビ/日テレちん、ディー・エヌ・エー/いい大人のモバゲー、WOWOW/いいものゴロゴロ、森永製菓/ダース・inゼリーなどを手がける。カンヌライオンズ銀賞ほか受賞多数。