情報分析から利活用までサポートするバントナー
さまざまなサイトに行き来しながら商品やサービスを購入する顧客に対し、その顧客が求める体験やサービスをオンラインとオフライン双方で提供していくためには「データで顧客を理解する」ことが必要となる。そのためにはCDPを活用することが重要だと大宮氏は語る。
Speeeで取り扱うサービス「バントナー」は、伴走するパートナーを合わせた言葉で、CDPを導入し収集した情報を分析、利活用するまでのサポートを行うサービスのこと。最終的には伴走型からバトンを渡し、単独で運用していけるような環境構築を目指す。「顧客の業務体制によって不足するリソースが異なるため、それぞれの体制に合わせて最適なチームやメンバーを割り当てる」「データ活用の目的は何かを整理し、なにを実現したいか、そのために何をするべきか整理する」などやるべき事柄を、一気に実行するのではなく部分的に成果を出し、その成功を積み重ねていこうという「QuickWinの思想」で提供している。
CDPの現状
そもそもCDPとは、顧客一人一人のデータを収集し分析するデータプラットフォーム。日本では2016年頃から普及し始め、それ以降CDPを導入する企業は増え、市場は拡大傾向にある。しかし、施策活用フェーズに到達しているのは全体の5.5%と使いこなせていない企業が大半。では一体なぜこのようなことが起きているのか。
CDP導入後の停滞理由と解決方法
CDPを導入したものの利活用まで進まない理由は大きく分けて二つある。一つは組織の課題で、CDPを導入したことにより経営層からの期待値があがり、大きな成果を望まれるが、成果を出すには費用や時間など総合的なコストが大きくかかる。このことから、プロジェクトメンバーと経営層の間にギャップが生じ、導入してもうまく活用できずに停滞してしまうという。また「プロジェクト推進メンバーが現場にCDPを利用してどんなことをしていきたいかヒアリングをしても、現場は具体的なイメージが沸かず、施策案がなかなかでない」や「現場の人にどういったことを分析していきたいか聞いても、CDPで何ができるかを理解していないのでアイデアが沸かない」といったことが課題としてあげられる。
これらの課題は経営層やプロジェクトメンバー、現場の人が同じ目線に立てていないことが要因であり、これらの課題を解決するには、CDPを活用し関係者間で顧客のデータ解像度を合わせることが重要になる。一人の顧客データを可視化することで現実的なマーケティングの施策について話し合うことができ、関係者全員が同じ目線で議論できるようになる。共通の目線をもつことで、意思疎通がとれるためプロジェクトを円滑に進めることができるのだ。
二つ目は進め方の課題だ。一般的なCDP活用法である「ウォーターフォール型」は、構想・計画→CDP構築→分析・顧客理解→利活用という流れで進んでいく。しかしほとんどの場合、第一段階の構想・計画の段階で足を踏み外してしまう。そのためCDPを構築する段階に届かない。構想・計画の段階から進めない要因は、投資対効果の算出が難しいことと具体的なイメージが沸かないことが大きな要因であると述べている。
大宮氏が提案する「DWH(データ・ウェア・ハウス)型」では、構想・計画のステップをカットし、CDP構築から着手することで、データが見える状態を早く作り、顧客の可視化までを最短ルートにすることが可能になる。
またCDP構築にかかるコストを下げることもCDP活用に大きくつながるポイントであり、高機能であるが故に高額で開発に時間のかかる従来の「パッケージ型」を使うのではなく、安価なシステムや既存のシステムを組み合わせ、少額でスピーディーに開発できるDWH型を導入したほうがより実現に近づくと大宮氏は語る。
お問い合わせ
株式会社Speee
住所:〒106-0032 東京都港区六本木3-2-1 六本木グランドタワー 39階
MAIL:kitamura@speee.jp
URL:https://bantner.speee.jp/