ふくしま12市町村移住支援センターは1月24日、“ふくしま12市町村への移住”を促すドキュメントムービーを公開した。公開記念に同日、「ふくしま12市町村 移住PRイベント」を開催し、ムービーに出演した本郷奏多が登壇した。
「ふくしま12市町村」とは、福島第一原子力発電所の事故により、避難指示等の対象となった田村市、南相馬市、川俣町、広野町、楢葉町、富岡町、川内村、大熊町、双葉町、浪江町、葛尾村、飯舘村を指す。
ムービーでは、本郷がふくしま12市町村を巡る旅の様子を撮影。「先輩移住者」「グルメ」「先端技術」の3つの切り口で深掘りしている。
PRイベントの冒頭では、ふくしま12 市町村移住支援センター センター長の藤沢烈氏が、「移住の現状」について説明した後、ドキュメントムービーのダイジェスト版を披露。
続いて本郷が登場した。本郷は2023年秋に放送された、福島12市町村が舞台のテレビドラマ『姪のメイ』で主演を務めるなど、同地域を度々訪れている。
ムービーについて「多くの方に移住の魅力を知っていただき、新しい人生を考えるきっかけにしてもらえたらと」と、移住促進への期待を語った。
その後、本郷と動画に出演する先輩移住者の松野夫妻らが、トークセッションを実施した。
移住のきっかけについて移住者の松野夫婦は「将来の子育て環境への興味から移住を考えはじめ、20カ所ほどの移住セミナーを聞いた。移住検討者が使える交通費制度を使い、何度か南相馬市へ足を運んだ」とその経緯を話し、決め手を「暮らしのイメージをしやすく、現地の方との交流で移住前から友達ができたのは大きかった」と回答。
藤沢センター長は移住を検討している人へ向け「移住を決めた方に理由を聞くと、地域の人との相性が良かったからという人が多い。制度そのものというよりは、制度を通じて足を運び、友達ができて移り住むという方もいる」とコメントした。
また、本郷はふくしま12市町村でチャレンジしたいことに「ロボット開発」と挙げた。「福島のロボットテストフィールドには、ここにしかない設備があるという話を聞き、実験環境が充実していると思った」という。
藤沢センター長は「福島12市町村では、新しい産業をつくっていこうという取り組みを、イノベーションコースト構想と表現している。ロボットやドローンなど先端技術が学べるとともに、多くの研究者などがこの地域に移住してきている」と、ロボット関連の取り組みを紹介し、「動画を見て実際に足を運んでいただければ、素敵な人たちとも出会えるので、これを機にぜひ考えてほしい」と会を締めくくった。