【前回はこちら】1年で投稿を40以上もバズらせる秘訣とは?
こんにちは。わかさ生活広報部(@WAKASASEIKATSU)です。
7回にわたり様々なお話をさせていただいたこの連載コラムですが、本日が最終回です。自社のオウンドメディアをとび超え、他社媒体でコラムを書かせていただく機会は今回が初めてでしたので、とても貴重な経験となりました。
この最終回では企業のSNS活用について、企業のX(旧Twitter)アカウント担当者として、感じている違和感や想いを、本音で忖度なしにつづらせていただこうと思います。
フォロワー数より中身の質
SNSアカウントの影響力の評価として、フォロワー数や登録者数という数で評価がなされるケースが多くあります。Xの世界でもこの価値観を持たれている方が多く、フォロワー数が多いほうがアカウントとして優れているという評価をされることが大いにあります。
私はこの「フォロワー数第一主義」の価値観に疑問を抱いています。
SNSのフォロワー数とは、発信される投稿が届くリーチ数でも、その数を保証する最低数でもありません。そのフォロワー数以上に投稿が届くケースもあり、さらに言えば、投稿が届くリーチ数はフォロワー数のはるか下の数というケースが数多く存在するのです。
以前のXではいいね数とRT(現リポスト)数のみが表示されていましたが、2022年の12月からは、投稿の表示回数であるインプレッション数が表示されるようになり、今まで見れなかった数字が世界中の誰もが見れてしまう数字に変化しました。
私自身、この数字の表示により、他の企業アカウントに対する見方が大きく変わりました。
当時、わかさ生活広報部 Xのフォロワー数は約6.3万人。「まだまだ追い越せない!」と悔しい想いを抱いていた10万人のフォロワー数を優に超える企業や、有名な企業アカウントのインプレッション数を覗いてみると、自社の数字とそれほど変わらないものだったのです。投稿が届いている数はほとんど変わらないのに、いいねの数は自社の方が2倍、3倍、場合によっては20倍以上の数字をいただくことができているケースが多くある。
そんな状況に対し、言葉にできない違和感が心を埋め尽くし、「フォロワー数を稼ぐだけでは意味がない」という真理に気が付きました。
もちろん、フォロワー数は大事です。初めてそのアカウントを見た時に、1番に目に飛び込んでくるのはフォロワー数で、その数によってアカウントの第一印象に影響を与えるでしょう。当社でも、アカウントの印象を左右する数字として重要視している数字です。
ですが、フォロワー数だけが大事なのでしょうか?
企業でSNS担当者を評価する立場の方々にも、フォロワー数のみを重視する方は多く居ます。そのため、担当者は評価のためにフォロワー数だけを追い求め、毎週フォローを条件としたキャンペーンを打つ。キャンペーンをやめるとフォロワー数が減り続ける一方なので、数を死守するためにキャンペーンがやめられない。
そんなアカウントが数多く実在しているのが、企業アカウントの世界の実情です。
もちろん、フォローを条件にしたキャンペーンが駄目だと言っているわけではありませんし、当社も時々そういったキャンペーンを実施することがあります。ただ、そのキャンペーンを活用したフォロワー数増加の施策は、あくまで手法のひとつであって、ゴールとしてはいけない。
キャンペーンの当選品を目的にしたフォローと、日々の投稿を見て「もっと投稿を見たい!」と気持ちが動いたフォロー、同じフォローでもその価値は必ず異なります。
これからの時代はフォロワーの量ではなく、フォロワーの質に注目ができた企業が成功していく時代になるのではないかと私は予想しています。
今後、SNSで実現したいこと
今後、私がXを通じて目指している場所は、企業アカウントとしての№1の座の確立です。何をもって№1なのか。フォロワー数、投稿の平均インプレッション数、平均いいね数…、人によって多種多様な考え方が存在すると思います。
私自身まだ明確な答えは出ていませんが、現状で言えるのは、本質的な№1を目指しているということです。インプレッション数が多くても、その投稿を「いいね」と思ってくれる方が少なければ単なる投稿の垂れ流しにすぎません。このアカウントの運営当初から揺るがない目的。それは、ファンづくりです。
企業のXアカウント担当者が「№1の存在は?」と聞かれた際に、少しでもわかさ生活の名前が挙がるような存在に。ゆくゆくは何を呟いてもバズりと言われる反応が得られるようなアカウントに。
思い描いている存在になれる頃には、きっとたくさんのユーザーの方がアカウントを応援してくださっているかと思いますし、少しは会社やフォロワーの皆さんに何かを還元できるようになっているかなと考えています。
そんな目標に近づけるように。多くの方に応援したいと思ってもらえるような存在になれるように。また、明日からも頑張っていきます。
計7回にも及ぶ、コラム掲載を読んでいただきありがとうございました。
このような形でのコラムは今回が最終回になるのですが、第二部として私と他企業のSNS担当の方の対談企画が掲載される予定です。
ぜひ、そちらでお会いしましょう。
わかさ生活 広報部 X(旧Twitter)中の人
2020年にわかさ生活に入社。入社からわずか3カ月で公式Twitterの担当を任される。その運用方法は企業のTwitter運用事例として取材を受けるまでに成長。2021年には、ねとらぼ「企業ツイッターの中の人」人気ランキングで1位を受賞。好きな食べ物は、海老・タコ・貝・カニ・塩タン。美容室専売品のヘアケア商品が好き。好きな野球選手は川崎宗則。