化粧品ブランド「KANEBO」は、2024年1月1日より新ブランドCMの放映を開始した。
新CMは、「口紅って、何だろう。 人はなぜ、口紅を塗るのだろう。」という問いから始まる。モデル 中島セナさん、ダンサー・俳優 アオイヤマダさん、元パラリンピック競泳選手 一ノ瀬メイさんら8名のキャストが登場。今回のCMでは口紅が引き出す「生命力」のモチーフとして、「食べる」ことを描いている。CMではそれぞれのバックグラウンドを見せながら、口紅を塗るという行為に、果物やおにぎり、ごはんなどを食べるシーンを交錯させている。
2020年に立ち上がったI HOPE. KANEBOキャンペーンは、直後にコロナ禍に陥ったが、折れずに継続し今年で4年目を迎えた。
「ローンチ当初から経営層に向けてプレゼンテーションとディスカッションを行なってきた経緯もあり、オリエンを受けて企画→制作という受注型のフローはほぼ存在せず、遠くに到達すべき目標を立て、そこに向けてクライアントと道筋をディスカッションする中でメッセージを見出すというスタイルで創り続けています」と、クリエイティブディレクターで、今回のCMにおいて共同ディレクターも務めた小松洋一氏。
「I HOPE.」にまつわるディスカッションにはブランドマネージャーをはじめ、開発担当者や販売担当などほぼ全ての領域のメンバーが毎回参加するという。今回の企画はこの口紅の開発者とのディスカッションのなかで出てきた「生命力を再現/持続するテクノロジー」というキーワードから始まっている。
「飾るために口紅を塗るだけではなく、生きるために必要なマインドセットとして口紅が存在するとしたらどうか。そのときの口紅というものは、どのような想いで作られ、どのような機能を持ち、どのようにお客様に作用すべきか。そのようなことを延々とディスカッションできる幸せな環境がI HOPE.には存在します。なので、コンセプトやアート、企画はそういったディスカッションの過程で既に頭の中にイメージが発現していることが多く、プレゼンもコンテとして提示するのは確認という意味合いだったりすることもあります。
中島セナさん、アオイヤマダさんはじめ出演してくださったキャストの方々に対しても、上記のお話をそのまま、何も加えず、削らずにお伝えしただけなのですが、皆さん何故だか深く共感してくださり、それゆえにロケ地など状況を整えるだけで演出らしい演出は行なっていませんでした。ひとつだけ、それらしい言葉としては『食べること』と『口紅を塗ること』を全く同じレイヤーのこととして扱って欲しい、ということだけはお伝えしました」
「I HOPE. 私たちは化粧品を売っているのではない、希望を売っている。」というメッセージには、2024年のこの地点からまた新たな決意を持って進む、という決意を込めている。
そのため、楽曲もローンチ時の『唇よ、熱く君を語れ』を再度オーケストレーションでスケールを上げて使用。撮影も、あえてムービーではなくグラフィックの写真家を複数アサイン、キャストと対にする構造で撮り上げている。
これまでのシリーズ以上に、生きることの美しさや強さを感じさせる演出に、SNSでは「感動した」「思わず泣いてしまった」「衝撃を受けた」など、感情や心を揺さぶられたという声が多くあがっている。
「オンエア後、Xなどを散見した時に一部の方にはその『決意』のようなものがこれまた不思議と伝わっており、クライアント共々とても嬉しく感じました」
本CMに出演しているのは、中島セナさん(モデル)、アオイヤマダさん(ダンサー・俳優)、一ノ瀬メイさん(元パラリンピック競泳選手)、渋谷龍太さん(SUPER BEAVERボーカル/ミュージシャン)、サヘル・ローズさん(俳優・タレント)、エリイさん(Chim↑Pom from Smappa!Group/現代美術家)、銀粉蝶さん(俳優)、柊木陽太さん(俳優)の8名。
スタッフリスト
- 企画制作
- 電通、TYOモンスター
- GCD、AD、企画、演出、編集
- 小松洋一
- C
- 小川祐人、藤曲旦子
- 企画、編集
- 岡本香音
- STPL
- 西川実咲
- CPR
- 山下けい子
- PR、編集
- 乗富巌
- PR
- 馬場みさよ
- 演出、撮影
- 山田智和
- 音楽Pr
- 冨永恵介
- 撮影
- 高橋ヨーコ、竹内スグル、Takako Noel、川島小鳥
- 照明
- Yoshitaka Shimamura、高松伸行、Akihiro Numata
- 美術
- 作原文子、Vita
- Cas
- 中村裕之、竹村優子、片桐大次郎
- ST
- 吉田佳世、二宮ちえ、神田百実
- HM
- 秋鹿裕子、NoboruTomizawa、MasayoTsuda、NoriTakabayashi、madoka、 fusako KoichiNishimura、Boyeon
- カラリスト
- Toshiki Kamei
- 本編集
- 遠藤俊介
- MA
- 井筒康仁
- AE
- 西邑幹高、西川秀和、岡部裕人、棚村若奈、井尻峻介