昨今、シニアのデジタル活用が年々活発になり、SNSを利用するシニアも増えた。そんななか、SNSで発信を行い、同世代のみならず幅広い世代に影響力を持つシニアインフルエンサーが注目を集めている。今回、主にYouTubeで活躍するシニアインフルエンサーに同世代に向けた発信を始めたきっかけや、高齢化が加速する社会に対する想いについて話を聞いた。ここではその一部を紹介する。
※本記事は、月刊『宣伝会議』3月号 の巻頭特集に掲載されています。
Q.SNSを始めたきっかけは何だったのでしょうか。
A.そもそもインターネット上で発信を始めたのは、20年ほど前でした。最初につくったのは、当時の推しのファンサイトだったと思います。そこからブログやFacebookなどをひと通り触ってきて、今に至ります。Instagramを始める際は何を上げるか迷いましたが、私が好きなお料理の写真なら難なく毎日投稿できると思い、始めました。
Q.発信する中で、気付いたことはありますか?
A.シニアに向けたYouTubeチャンネルなので、やはりYouTubeの視聴者は60代以上がボリュームゾーンです。一方で、Instagramのフォロワーでは私の友人知人の数十人が60代なくらいで、30~40代が1番多いんです。面白いですよね。
理由を考えた時に、Instagramはアカウントを取得しなければならなかったりすることが、シニアのハードルになっているのかなと。動画の内容については、昔話を入れたりすると視聴者の方からも「昔を思い出しました」「私も昔、それ持ってました」などと、共感のコメントがたくさんくる印象があります。昔を思い出すことはシニアにとって、刺激的で楽しいものです。
また、YouTubeは最近シニアの中でも比較的利用率の高いプラットフォームです。シニア人口が増加しているにもかかわらず、テレビ番組は若者向けのものが多い。実は若者世代だけでなく、シニア世代のテレビ離れも起こっているように感じます。自由に自分の好きなコンテンツを手軽に探すことができるので、YouTubeを見ているシニアは増えていると思います。
…続きは、月刊『宣伝会議』3月号 でお読みいただけます。