ブラウザからアプリへ 消費者の行動変容を読み、コアファンを作る
ノーコードでアプリ開発ができるプラットフォームを提供している株式会社ヤプリ。導入は800以上にのぼり、これまで手がけたアプリの総ダウンロード数は1億5千万回を突破するなど、アプリ業界をリードしている。アプリを通じ、ファンとのつながり・関係性をより強固にし、愛されるブランドを作っていくための施策について、同社CCOの金子洋平氏が講演を行った。
金子氏は消費者の情報収集や行動がブラウザからアプリに移行してきていると指摘。「アプリ自体がインフラになってきている」と話し、市場の拡大を予見。さらに、新型コロナウイルスの流行によってリアルな店舗での買い物がECサイトに置き換わったことや、アプリ内で電子決済を利用して商品を購入したりサービスを受けたりすることが可能になったことが、アプリの重要度を押し上げていると説明した。
自分のスマートフォンにダウンロードするアプリを利用している人は、SNSなどで情報を受け取っている人よりもコアファン/ロイヤルカスタマーである可能性が高いという金子氏。「ブランドが保有している2割のコアファンが8割の売り上げを生む」とし、アプリを利用してコアファンを拡張することの重要度について改めて言及した。
ただ売るだけではなく、ブランドそのものの価値観を伝える
金子氏はヤプリを利用してアプリを導入した例を何点か紹介した。北海道小樽市の菓子メーカー「LeTAO(ルタオ)」はもともとEC機能のみを搭載したアプリをリリースしていたが、ブランドの価値観を高め、魅力を伝えられるアプリにリニューアル。北海道の美しい写真やコラムを掲載し、“モノを売る”コミュニケーションからの脱却をはかった。ユーザービリティの改善も。プッシュ機能を利用して全員に対して同じメッセージを配信していたが、パーソナライズすることで訴求力をアップした。
リニューアルした結果、アプリ経由の売り上げ・平均購入者数がいずれも200%以上アップするなど、全ての数字において効果が表れたという。金子氏は「ただ『買ってください』というのではなく、お客さまのニーズをとらえてアプローチすれば、売り上げもブランドのイメージも変わってくる」と今回の事例を総括。LINEやメルマガでは伝えきれないようなブランドの魅力を、アプリでは比較的自由かつ直接的に表現できることから、ブランドのファン=ロイヤルカスタマーを育成できるのが魅力だとした。
アプリを利用してデータ分析し、サービスの再構築を
講演では、物価高などの影響から、衝動買いをする人が少なくなってきているとしたデータを提示した金子氏。厳選してよりよいものを計画的に購入したいという消費行動に合わせ、リピーターやブランドのコアファンを増やし、注力する必要があると繰り返した。さらにアプリではデータの収集もしやすく、消費者の行動を精緻に分析し、サービスを構築しやすくすることが可能だという。これらのことから、アプリを使ったブランディングはますます重要視されることは間違いないだろう。
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