消費者庁は2月8日、糖質カット炊飯器の販売事業者4社に対して景品表示法違反に基づく措置命令を出したと発表した。4社がWebサイトなどで表示していた糖質カット機能の効果について優良誤認であるとし、同法違反の一般消費者への周知と再発防止策の徹底を命じた。
措置命令が出された事業者と対象商品は、ニトリの「糖質カット炊飯ジャー」、Aretiの「ていとうシェフ」、リソウジャパンの「糖質カット炊飯器」、AINXの「Smart Rice Cooker」。
7日に措置命令を受けたニトリは、自社Webサイトにおいて、「糖質カット炊飯ジャー(4合 NJ101 ホワイト)」、「いつものご飯が低糖質で美味しくヘルシーに!」などと表示。同商品の糖質カット炊飯機能を使用することにより、通常の炊飯機能で作った米飯と同様の炊き上がりで、米飯に含まれる糖質が48%カットできるかのように表示していた。
Aretiは6日に措置命令を受けた。クラウドファンディング「Makuake」で開設した自社Webサイトにおいて、「カラダ作りのための炊飯調理器 糖質カット炊飯・低温調理・発酵など12種類のモード」、「低糖質白米モード16.8g 白米モード41.6g」、「59%糖質カット」などと表示。「ていとうシェフ」の糖質カット炊飯機能で、通常の炊飯機能で炊いた米飯と同様の炊き上がりで、米飯に含まれる糖質が59%カットできるかのように表示していた。
1日に命令が出されたリソウジャパンは、自社Webサイトで、「糖質カット炊飯器」の画像と共に「RS-021 56%糖質カット炊飯器 お米を撹拌させることで糖質最大で56%カットを実現しっかり美味しいご飯をお召し上がりください! 2つの釜を使い分けることで、糖質カット炊飯3合と通常炊飯5.5合を一度に炊き上げます。」などと表示。同商品の糖質カット炊飯機能で炊飯することにより、通常の炊飯機能で作った米飯と同様の炊き上がりで、米飯に含まれる糖質が56%カットできるかのように示していた。
5日に改善を命じられたAINXは、自社Webサイトにおいて、「Smart Rice Cooker」および容器に入れられた米飯などの画像と共に、「★低糖質炊飯モード実行時、最大33%の糖質カット 実現した業界高水準モデル ★業界初の糖質カット炊飯トレーを設置することで糖質カットする方式を採用し、炊きムラを防ぎ、糖質カット炊飯でも美味5しいお米を炊く事が可能に」などと表示し、同商品の糖質カット炊飯機能を使用することで、通常の炊飯機能で作った米飯と同様の炊き上がりで、米飯に含まれる糖質が33%カットできるかのように表示をしていた。
消費者庁は、同表示の裏付けとして4社から提出された資料も合理的な根拠を示すものと認めなかった。