過去2年で1万1000個以上のロス削減
バレンタインが終わり、廃棄されるチョコレートを販売するイベントが始まった。フードロス削減を目指すECサイト「Kuradashi」を運営するクラダシは、バレンタインで余ったチョコを扱うポップアップストアを2月15日にオープン。シーズンオフに大量廃棄される季節商品の食品ロス削減を図るほか、「私たちのバレンタインは2⽉15⽇から始まります。」と題して周知啓発に取り組む。会場はバスターミナルや東京駅の利用者も多い東京ミッドタウン八重洲(東京・中央)で、昨年以上のロス削減量を目指す。期間は25日まで。
同社のバレンタインプロジェクトは2022年からスタートし、最初は東急プラザ表参道原宿や東急プラザ渋谷で3日間限定のポップアップストアを設置。注目を集め、計2312個のチョコレートロス削減を実現した。2023年は展開拠点を11カ所に拡大し、2月15~28日までの期間でオンライン・オフライン合わせて計9337個のロス削減を達成。過去2年間の取り組みで1万1000個以上のロス削減につながった。
今回はウイングエースやエイムなど約10社の賛同メーカーの商品を販売する。商品点数は30~40点。初の試みとして、原料として使用されるBtoB向け商品を料理の材料として利用する取り組みも実施。東京ミッドタウン八重洲内の飲食店5店が、cottaが提供したロスチョコレートを使った限定メニューを提供する。
「Kuradashi」でも特設ページを用意し、関連商品の販売を行う。昨年オープンした初の常設店「たまプラーザテラス店」でもコーナーを設ける。
総務省統計局のデータによると、2月のチョコレートへの支出額は1年間の1カ月平均の約2.2倍。購入時期は2月の中でもバレンタインデーの数日前が多く、当日の2月14日が過ぎると需要が急激に落ちる。食品関連事業者も予約販売や需要予測を行い、生産コントロールを行っているが、予測通りに販売することは難しい現状だ。