「じゃがりこ」をカジュアルギフトに ARでメッセージを伝えるサービス開始、カルビー

期間限定デザインも展開

カルビーは同社のスナック菓子ブランド「じゃがりこ」で、「拡張現実」(AR)を活用したサービスを展開している。2月15日にスタートした「溢れるキモチをARで!じゃがりこ秘密のメッセージ」は、じゃがりこを介してARメッセージを送ることができる。同社は「じゃがりこ」を他人に渡す行為を「あげりこ」と称し、カジュアルギフトとして贈る習慣を訴求。ARの導入で「あげりこ」の体験価値を高める狙いだ。期間は6月末まで。

「じゃがりこ」でARメッセージを送ることができる新サービス

専用サイトでメッセージと演出フィルターを登録するとパスワードが発行される。メッセージの受け手がパスワードを専用サイトで入力すると、画面上にARフィルターが起動。ARフィルターに表示される枠に合わせて「じゃがりこ」をかざすと、画面上に3Dの「ARじゃがりこ」とメッセージが表示される仕組みだ。

同サービスのリリースに合わせて2024年2月中旬から順次、「じゃがりこ」のフタにパスワードを書き込める期間限定デザインを展開する。フタのデザインは全4種類で、4月下旬に終了予定。「あげりこ」普及のために2022年12月にスタートしたTikTokショートドラマ「あげりこ学園」の新ストーリーも2月16日から順次公開する。ドラマではARを使ったメッセージ機能で登場人物が互いに気持ちを伝える様子が描かれる。全10話を展開予定。

1995年に発売した「じゃがりこ」は、女子高生が鞄に入れて持ち歩けるお菓子として開発。感謝の気持ちを伝える手段として、気軽に購入できるお菓子を贈ることが定番化しており、同社のアンケート調査(2022年)では、2~3カ月に1回以上カジュアルギフトを贈る人の割合は約3割だった。特に女子高生の経験者が多く、じゃがりこを贈ったことがある人は約44%にのぼる。

2022年に「じゃがりこ」シリーズの一部のパッケージデザインを「あげりこ」仕様に変更。じゃがりのフタに好きなメッセージを書き込めるようにした。これらの施策が奏功し、15~29歳男女の「あげりこ」の年間経験率が1年間で10.8%から14.9%に上昇したという。

「あげりこ」のメインターゲットは女子高生で、若年層を中心に訴求。2~4月は学生のクラス替えや卒業、社会人の転勤や異動などがあるため、身近な人に気持ちを伝えるシーンが多く、「あげりこ」の需要も高いとしている。広報担当者は「色紙や手紙を書く感覚で、じゃがりこにメッセージを込めてほしい」と話した。今回のサービスの具体的な数値目標は非公開だが、ARをきっかけに新規客にも「あげりこ」を体験してもらいたい考えだ。

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