花王とアイスタイルは3月11日、皮脂に含まれるRNA(リボ核酸)を分析する技術の事業応用などを目指す「RNA共創コンソーシアム」を共同設立したと発表した。コーセーやマツキヨココカラ&カンパニー、キリンホールディングスなどが幹事として参画する。
RNA情報を、消費者の商品選択の基準の一つとして活用する仕組みづくりを進める。美容だけでなく、健康や食品などに関わる企業の参画を募り、商品やサービス開発にも活用する。
花王は2022年、アイスタイルが運営する化粧品関連の口コミサイト「@Cosme(アットコスメ)」会員を対象に、皮脂に含まれるRNAを採集し、分析。RNAが似た特徴を持つ人をグループ化した上で、各グループが選ぶ化粧品の傾向を分析するなどの取り組みを進めてきた。顔の画像情報をもとに、皮脂を採取せずに肌のタイプを分類する技術も開発している。
RNAは、DNA(デオキシリボ核酸)ともに、タンパク質の生成、合成に関与する。花王によると、RNAは、体調や食生活、ストレスなどで変化しやすいため、RNAの分析が肌や身体の状態を知るのに有効という。