博報堂
池邊航太氏
インサイト発掘に強みを持ち、戦略立案からクリエイティブ開発まで一気通貫したプランニングが特長のプランナー。アンチ綺麗ごとインサイト。
博報堂
遠藤陽南子氏
2018年入社。最初の配属でPRプランナーを経験した後、第2配属でストラテジックプラニング職に異動。自身の職歴を活かし、幅広い業務領域を担当している。
“好き”を軸に選んだ課題 自由に企画書をつくる経験に
───まずはグランプリの受賞、おめでとうございます。
池邊:ありがとうございます!正直、グランプリを取れるとは思っていなかったので驚きが大きい半面、素直に嬉しかったです。
「販促コンペ」に応募したきっかけは、現在のマーケティングプランナー職から、クリエイティブ職やPR職に職種転向したいという思いでした。そのための実績づくりとして「販促コンペ」に挑みましたね。今回結果が出たことで、社内のクリエイティブ関連の企画会議にも呼んでもらえることが増えたり、周囲から温かい言葉をかけてもらったりしました。
遠藤:私は、普段から企画を考えることが好きだったので、応募しました。周囲からの反響が想像以上で、改めて「販促コンペ」の注目度の高さを感じましたね。また、以前よりも企画提案に少し自信を持てるようになった実感もあります!
──これまでに「販促コンペ」への応募経験はあったのでしょうか。
池邊:僕は2回目の応募でした。今回の応募は、遠藤さん以外のメンバーと組んで企画した課題もありました。例えば、スポーツブランドが好きな同期とはアディダスジャパンの課題に。中学受験の経験があるメンバーとは日能研の課題といった具合で取り組みました。やはり、自分たちが身近に感じる課題から、楽しくやりたいという思いがあったんです。遠藤さんとはアイデアを考えやすそうで、何よりも自分たちの好きなカラオケに関するお題を選びました。
遠藤:私は、今回で3回目の応募です。仕事とは違うところで、自分が好きな領域の企画書をつくるよい経験になると思い、挑戦しました。毎回、多種多様な協賛企業の課題で、選ぶのが楽しいです。
企画は実体験ベース 小さな気づきがアイデアを彩る
──今回、2人で組んで応募することになったきっかけはあったのでしょうか。
池邊:遠藤さんとは部署の先輩後輩の関係で。もともと親交があったことから、チームを組み、2人で応募することになりました。3人で組んだチームと比べても、2人組は1対1でお互いが対等に話せるので、個人的には企画立案を進行しやすいと感じましたね。
遠藤:グランプリをいただいたエクシングさんの課題では、2案応募しました。それぞれ1案ずつ担当を決めて企画書のベースを組み、2人でブラッシュアップしていったような形です。それぞれの企画を行き来しながら考えたので、2人で1つの企画に集中しすぎず、客観的な視点を持ちながら取り組むことができたと思います。
──2案のうちの1つがグランプリとは驚きました。企画のアイデアはどう生まれたのでしょうか。
池邊:応募したエクシングさんの課題は「社会人がカラオケボックスに行きたくなるアイデア」と、自分たちのエピソードから考えやすい内容でした。なので、各々が過去の体験を思い出しながら、アイデアを広げて、「ああでもない」「これならいけそうか?」というように話し合いを進める工程を、何度か繰り返していましたね。
遠藤:実は、当初のアイデアには、「カラオケ30分利用券」のようなギフトチケットの案が浮かんでいたんです。でも、しっくりこなくて、いろいろと議論を重ねていくうちに、歌以外にもカラオケに行った後に形に残るものがあるといいよね、という流れになって。そこで、履歴(セトリ)が記録されたレシートを配布してプロモーションに活用するというアイデアが出ました。
こう振り返ると、個人的な体験がアイデアの生まれるタネになったなと思いますね。カラオケって、時間が経つと何を歌ったか忘れてしまうことが多いなと気づいたんですよ。とはいえ、写真や動画をわざわざ見返すのも恥ずかしいなと思ったので、レシートに自分でコメントを書き残せることができればいいな、といった話し合いをしました。この粒度のアイデアを練り上げたのは締切の2日前。ラストスパートで、一気に企画書に仕上げていきましたね。審査員の方からは、企画名が印象に残っていたと声をかけてもらうこともあり、嬉しく思っていました!
上位入賞作品から感じた共通点 選ばれる“よい企画”とは何か
──審査員からは「シンプルでわかりやすい企画」と高く評価されていました。
池邊:ここ数年の「販促コンペ」を振り返ると、上位入賞作品は企画名がシンプルで覚えやすくキャッチーなものが多いなと感じますね。企画名だけで内容がわかるくらいシャープに研ぎ澄まされている、ということだと思っています。
遠藤:エクシングさんの課題に応募したもうひとつの企画案は、一次審査通過も叶わない結果だったんです。内容としては、「予定の前に立ち寄って身支度ができる“女性のおしゃれ駆け込み寺”」というものでした。ただ、今話しても一言でコアアイデアを説明できない企画だったなと自分でも思います。
一方で、グランプリを受賞した「セトリレシート」は、企画名を見た会社の同期から「面白そうだね」と声をかけてもらいましたし、母に受賞報告をした際にも、その企画内容をすぐに理解してもらえました。相手に口頭で説明した際に伝わりやすい企画になっているのか、相手が自分と同じ画を浮かべているのかは、よい企画かどうかの判断軸として大事だなと思いましたね。
池邊:「セトリレシート」は、他業種の友人に「俺でも思いつくわ!」と言われました(笑)。ですがまさに、最小限の説明で誰にでも伝わる点こそが大事だと思います。応募前に、広告業界以外の方に説明してみて、イメージを理解してもらえるかどうかチェックするのもいいかもしれませんね。
遠藤:私たちは職業上、どんな職種の人にも伝わりやすい言葉、いわゆる作戦名のようなものを考える機会があります。メンバー全員が施策のその先を想像できる、シンプルで伝わりやすい、誰もが聞いて理解できるアイデアを考えることが、よい企画づくりにつながっていくと思いますね。
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