フィジカルとデジタルをひとつに捉え 人・時・場に応じた最適な配信を行う

東急エージェンシーは2024年1月9日、オーディエンスデータに基づいたインプレッション(媒体接触可能者数)での取引が可能な広告配信サービス「T-Track(ティー・トラック)」をスタート。同社が考える屋外・交通広告の活用価値について、同社、事業共創本部 東急OOHメディア事業局 事業戦略部部長の星野一道氏に話を聞いた。

写真 人物 星野一道氏
事業共創本部 東急OOH メディア事業局 事業戦略部部長 星野一道氏

固定枠が大半だったOOHでプログラマティック配信を実現

コロナ禍を契機にデジタル広告は高い注目を集めた。しかし同時に、リアルな世界における体験価値も見直されつつある。また、両者はDXの進行によって分かちがたく絡み合うようになり、まさしく新たな生活空間を形成している。東急エージェンシーでは、そんなフィジカル=リアルとデジタルの融合状態を「Phygital(フィジタル)」と定義して、より最適な広告配信を行うプラットフォーム「Phygital Advertising Platform」の構築を進めている。

ソリューションの第1弾として「T-Track」の提供を開始。TOKYU OOHが有する屋外・交通デジタルサイネージを通じて、従来の固定枠予約型ではない、対象や時や場に応じたプログラマティックな配信の実現を目指す。事業戦略部部長の星野一道氏は、「本ソリューションの持つ最大の強みは、データに基づいて求めるターゲット層へ効率的に、渋谷や東急沿線の良質な媒体群を通して効果的に配信ができること」だと述べた。場をジャックするような従来型OOHの価値を認めた上で、「予約型だとターゲットを狭めづらい」、「他のメディアと比べて効果を数値化しづらい(そのせいで出稿に踏み切れない)」といった課題をT-Trackなら解決できるという。


図 イメージ T-Trackについて

業界を挙げた指標整備で出稿しやすいOOHを目指す

T-Trackの発表に先んじて、東急エージェンシーは「交通広告メジャメント標準化検討会」等に参画した。同検討会は、交通広告における媒体接触者を可視化する指標の業界標準化に取り組むものだ。「1社だけで通用する独自のデータでは他との比較ができず、広告主にとって意味の薄いものになる。OOH業界全体のためにも、『OOHは他メディアと比べて各種データ整備が整っていない』という弱点を解決することは喫緊の課題だと感じています。T-Trackやメジャメント標準化はOOHに限った話ではなく、Phygital空間での最適なソリューションの一部にしていけるものだと考えています。OOHやテレビ、スマホといったメディア区切りをせず、人の生活全体を見て、効果のある広告接触のかたちを見つけていきたいです」(星野氏)。

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お問い合わせ
東急OOHメディア事業局
MAIL:tokyuooh@tokyu-agc.co.jp




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