大阪・関西万博の開催が迫り盛り上がりの加速を目指す
大阪・関西万博が開催する2025年4月13日を見据えて、アド近鉄はけいはんな線の「まるごとジャック」企画を万博に向けた特別パッケージとして販売する。万博会場の最寄り駅である「夢洲」に向かう同路線を全面に押し出すことで、万博の盛り上がりを後押しする。
メディア本部 大阪交通メディア部の坊奥友里乃氏は、「コロナ禍での落ち込みはあったもののOOHの出稿は増えており、コロナ前のような多くの人を集める大型イベント開催の問い合わせも来るようになりました」と広告需要のポジティブな変化を指摘する。こうした潮流を後押しする役割も担うのが、「まるごとジャック」だ。坊奥氏は「車体のラッピングや、車内ポスターはもちろん、通常媒体としては販売していない扉下やフロアステッカーまで含めて、車内も外もすべてを使って広告展開ができます。吊り革部分には立体物を吊るすこともできますので、すべてを連動させた時に乗客に伝わるインパクトは絶大だと思います。記憶に残ると同時に、SNSでの拡散も期待できます」と特長を語る。
近畿日本鉄道は民営鉄道の中で営業距離日本一を誇る鉄道会社で、2府3県にわたる路線長に加えて、沿線に高校や大学が複数点在しているため、学生利用者が多い。若年層へのリーチを求めて、採用広告やオープンキャンパスの日程告知の掲出が増えているという。特に、けいはんな線は万博会場である夢洲に向かう路線であるため、広告主企業からの注目度も高い。
近畿日本鉄道のロケーションメリットを生かしつつ、さらにアド近鉄では時代に合わせた新規媒体の開発・展開に力を入れてきた。数ある広告媒体の中でも、特に同社が現在プッシュしているのが「応援広告」だ。企業の商品やブランドを宣伝するのではなく、個人やアイドルグループを応援するという新しい仕組みの広告で、順調に出稿数を伸ばしているという。
「通常の広告と異なり、個人の方が広告費を支出するスタイルをとるので、売上全体における割合は決して高くはありません。しかし関西圏では実施件数が順調に増えています。ピールオフ広告などの仕掛けと合わせるとさらに面白い展開もできそうですし、応援広告の媒体としての可能性に期待しています」(坊奥氏)。
こうした広告の新しい潮流を感じつつ、「万博という一大イベントを好機にして、関西のOOH業界の発展に少しでも貢献できるよう頑張っていきたい」と坊奥氏は展望を語った。
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