人と差をつける休日のルーティン
私は休日の午前中にルーティン化していることがあります。ひとつは、「マーケティング脳を鍛える連想ゲーム」をする。もうひとつは、短時間で書籍を読み終える「スピード読書」です。
まず前提として、脳のパフォーマンスが一日で最も良いとされる午前中は行動にうってつけ。絶対に逃せません。休日という落ち着いた環境下でも、その時間帯に思考を回すことで効率の良いインプット・アウトプットができます(私は平日の仕事でも、その日に考える作業の80%を午前中に片づけるようにしています。おすすめです)。
マーケティング脳を鍛える連想ゲームは、「自分がその商品を買った理由」を言語化してインサイトを探る遊びです(ゲームと言うわりにゲーム性はそれほどありません…)。購入動機のマインドマップを作るイメージですね。例えばメルマガ経由で、ある自社ECサイトでアウターを購入したとします。それは、なぜ店舗でもなく他社ECサイトでもなく、自社ECサイトで買ったのか?なぜメルマガを開封したのか?バナーをタップしたのか?そもそも製品の何が決め手だったのか?似た製品はあるけどそれに決めた理由は?
他の行動ではなく、なぜそのステップで購入に至ったのかを思い出して書き出します。メルマガの機能的なタイトルに惹かれた、サイズは把握しているので試着の必要はなくECで購入した、施策が魅力的だった、ポイント付与率が魅力的だった、出荷スピード重視だった、在庫僅かで焦ったから…など、様々な考えが出てきます。
このとき、例えば自分はポイント付与率に惹かれたのに、実は普段はそのサイトであまり購入をしないなど、矛盾した行動をとることがあります。つまり、ユーザーの行動は必ずしも合理的ではないという気づきがあります。そうした複数の気づきから、施策を出す側はユーザーの性質を踏まえて打ち出しを考えるネタになり、顧客側の自分も行動を振り返るきっかけになります。
そして、これはそのまま顧客視点の定性データになります。自分の行動だとしても、いちユーザーとして購入要因まで掴めれば、しめたものです。マーケティングは消費者の心理を想像して施策を考えることもあるので、消費者心理を想像する訓練になります。自分のネタがなくなったら、主語を第三者に変えてヒアリングしましょう。可能なら、言語化したことを誰かに聞いてもらえるとベストです。第三者に説明して、もし矛盾点を指摘されるなら、それもまた思考を深めるチャンスです。地味な方法ですが、考えるクセが手軽に身に付くのでおすすめです。