日頃の疑問を、知識に変える
デジタル人材になるといっても、領域が広すぎて何から手をつければ良いのか分からないですよね…。デジタル専門人材であれば、オンライン学習や専門書でそれなりに適切な順序で物事を学べるとしても、プロジェクトマネージャー(PM)など事業全般を推進する役割であれば、その広い領域に対して適切な順序で物事を学ぶことは現実的に難しい(方法はあっても時間がかかり過ぎます)。結局は、業務で求められる知識や動き方を、その都度いかにインプットできるかによりますが、私は駆け出しの頃、日常で感じる疑問を紐解く行為が意外と役に立ちました。
例えば、毎日PCでログインするECサイトがあるとします。でもログイン情報はすでに反映されているので毎回入力することはしない。でもある日、スマホでログインをしようとしたらログイン情報を求められた。なぜだ?調べてみると、これはCookie(クッキー)というものが関係しているのか。なるほど。そもそもCookieってなんだろう。端末およびブラウザごとにユーザーの入力情報や行動履歴を記録するファイルで、それによりログイン情報が保存されているのか。ふむふむ。みたいな…(人に質問できないくらい初歩的な内容ほど効きます)。
唐突にCookieの話をしてしまいましたが、私はこうした行為をあらゆる物事に対して現在まで延々と繰り返しています。体系的に学べるものは学びますが、そうでないものはひたすら点の知識を蓄えるしかない。すると、それがある日突然、線になります。この方法のデメリットは点の知識をすぐに体系的に理解できないことですが、逆にメリットは広大な領域に対して点ながらも知識が広がることです。特にPMは「狭く深く」より、「とにかく広く」知識を扱うので、この方法が役に立ちます。