休日のルーティンが仕事の成果に影響する!? デジタル人材のオフの過ごし方

訪問先でインナーマーケティングを想像する

15年ほど前の話です。ある休日の19時頃、私は渋谷公園通りのAppleの店前で友人と待ち合わせをしていました。その日は雨が降っていて、待ち行く人もAppleの店内も人はまばらでした。私は何気なくAppleの店内を眺めていたのですが、少し違和感を覚えました。

Appleのストアスタッフは誰一人おしゃべりをすることなく、掃除や片づけ、品出しをしていたのです。当たり前なことに思えるかもしれませんが、なぜ違和感を覚えたのかというと、私は学生時代にドラッグストアでアルバイトをしていたのですが、19時という時刻は気持ちがダレる非常に危険な時間帯であり、私は店内にお客さんがいなければスタッフ同士で頻繁におしゃべりをしていました(あらためて文章にすると恥ずべき行為ですね…)。

しかし、同じ状況でも誰一人ダレない姿に、私はちょっとした衝撃を受けたのです。友人を待つ間、その理由を考えました。結論、「Appleというブランドで働いている誇り」だと思ったのです。世界的に絶大な人気があり、自分が好きな偉大なブランドで仕事をしている誇り。それを糧に全員が懸命に働いているように思えたのです。

Apple社がどのようなインナーマーケティングを行っているかは存じませんが、求心力のあるブランドには、現場のスタッフの行動も統制する力があるのだと感じました。ブランディングの神髄を販売の最前線で目の当たりにした気がしたのです。良い光景を見れたなと思いました。このように街中で偶然、目にしたことでも構わないので、ブランド側の背景や事情を想像してみてください。隙間時間にマーケティング脳を刺激するひとつの方法になります。


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冨田良介(ゴールドウイン システム部 ITストラテジーグループ マネージャー)
冨田良介(ゴールドウイン システム部 ITストラテジーグループ マネージャー)

外資系総合広告代理店でデジタル領域のプロジェクトマネージャー(PM)、アパレルメーカー及び消費財メーカーにて新規事業開発やOMO強化など全社横断プロジェクトのPM、EC事業責任者を経て、2019年1月にゴールドウインへキャリア入社。2020年7月にローンチしたECシステムのリプレイス・OMO強化のプロジェクトをPMとして推進。現在は全社のデジタル開発案件全般に携わっている。

冨田良介(ゴールドウイン システム部 ITストラテジーグループ マネージャー)

外資系総合広告代理店でデジタル領域のプロジェクトマネージャー(PM)、アパレルメーカー及び消費財メーカーにて新規事業開発やOMO強化など全社横断プロジェクトのPM、EC事業責任者を経て、2019年1月にゴールドウインへキャリア入社。2020年7月にローンチしたECシステムのリプレイス・OMO強化のプロジェクトをPMとして推進。現在は全社のデジタル開発案件全般に携わっている。

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