【フェニックスリゾート講演】「日本でいちばん“美味しい”リゾートへ」をブランドスローガンに
東京ドーム約150個分の広大な黒松林の中にホテルやゴルフ場などを有する総合施設フェニックス・シーガイア・リゾート(以後シーガイア)。2022年度の総売り上げは109億円で創業以来初の経常黒字化を達成し、事業再生フェーズの完了を果たした。
長年続いた赤字の背景には「認知度が低い」「稼働率の繁閑差」という2つの課題があった。知名度の向上にはブランディングの強化を打ち手に掲げ、「日本でいちばん“美味しい”リゾートへ」をブランドスローガンに設定。「食を軸に、高層ホテルからの最高な眺めといったシーンや体験を掛け合わせて、コアバリューにしようと結論付けた」と髙坂氏は振り返る。
ブランディングへの理解・認知を深めるために、社内報や社内イベントでビジョンを共有し、社長の片桐孝一氏がスタッフと対話する機会も設けた。利用客には「1泊5食付き宿泊プラン」をリリースし、「日本でいちばん“美味しい”リゾート」を体感してもらうアクションを起こしたという。
稼働率を動かす、明確なターゲティングとシステム作り
課題のひとつであった稼働率の平準化を図るため、インバウンドをターゲットから外す選択をした。その理由を井関氏は「2017年当時、九州を訪れるインバウンドの目的地は宮崎ではなく、九州であった」と語る。また、施設利用者数は九州エリア在住が38%、子育てが終わった大人層が45%と多数を占めていたことから、ターゲットを「九州×大人家族」にセグメントした。
リピーターを増やし顧客のロイヤリティを向上させる施策としては、SPMC(シーガイア・プレミアム・メンバーズクラブ)という会員制度を導入。入会金・年会費無料で優待料金や各種特典などが受けられる会員制サービスで、シーガイアのファンづくりを目指した。会員数は着々と増え続け現在は20万人を突破。リピーターも増え、顧客育成という目的も達成できたという。
社内コミュニケーションを活性化させ、顧客サービスの向上を目指す
さらに、オペレーション部門とマーケティング部門がワンチームとなり顧客管理を強化。訴求に導入していたEDMは見やすさや宿泊予約ボタンの位置などを徹底分析し、チェックイン・アウト時の自動配信メールには「お気をつけてお越しくださいませ」「またのお越しをお待ちしております」などホテルならではメッセージを組み合わせることにより、開封率は60%・成約率は1.5%を超える成果を見せた。
髙坂氏は「ブランディングもCRMもすぐに結果がでることではない。スタッフ一同で続けていくことが重要であり、そのためにはスタッフとのコミュニケーションが大切だと感じている。今後はブランド戦略のさらなる強化を図り、新規集客にはインバウンドもターゲットにとらえて研究を重ねていく」と締めくくった。
【TBS NEWS DIG講演】検索ニーズを満たすタイトル作りで読者にコンテンツを届ける
TBSテレビをキー局とするJNN系列局28社が運営する「TBS NEWS DIG Powered by JNN」(以後TBS NEWS DIG)は、報道やスポーツ、芸能などの情報を幅広く発信する、2022年に誕生したニュースメディアだ。開設以来サイトは成長を続け、4か月後には1億PVを突破し、昨年8月にはついに月間で2.5億PVを超える規模となった。主要なSNSでもそれぞれのプラットフォームに合わせた配信を行っていて、Facebookは61万人、LINEは226万人のフォロワー数を誇る。民放でNo.1のサイト規模へと成長を遂げたニュースメディア、TBS NEWS DIGの「ユーザーに届くコンテンツの作り方」について、白川氏が講演をした。
白川氏は、読者にコンテンツを届けるためにはまず「サイトに読者を招く3つの流入源について対策すべき」と述べた。1つ目が「Yahoo!などのニュースサイト」、2つ目が「Google検索」、そして3つ目が「Google Discover」。3つの経路をうまく使うことが、コンテンツを届けるための第一歩だという。対策が必須となるGoogle検索では、「タイトルに使用する単語を『Googleトレンド』などで検索ボリュームのリサーチをして、比較検討することが重要」という。また、大きな流入源になり得るGoogle Discoverに表示されるためには、Googleが推奨している条件を満たすことが基本となり、コンテンツの本質をとらえたタイトルであること、短い記事であってもサムネイル画像を付け、画像のサイズを大きくすることがポイントだと解説した。
開封率を上げるポイントは、タイトルとサムネイルの最適化
届けたコンテンツを開いてもらうためには、タイトルとサムネイル画像の最適化が重要だ。タイトルにおいては、「カギカッコでキーワードを目立たせること」「大事なことを具体化して前方に置くこと」だという。また、読者の「自分ごと化」を促すために「幅広い層が主語だと受け取れる単語を加える」「年齢や年収など、数字を効果的に使う」「固有名詞や強いキーワードを使う」など、重きを置きたい点を挙げた。サムネイルに関しては、「大きな文字を入れること」「人物が写っている場合は顔が正面を向いた画像を選ぶこと」がクリック率のアップに繋がるという。読者に届くコンテンツを豊富に抱える「TBS NEWS DIG」では、3月新たに、TBSの取材力・コンテンツ制作力を生かしたタイアップ記事・動画制作の広告メニューを開始したことも告知された(該当ページはこちら)。
民放トップクラスの再生数「TVer」による広告効果
続いてTBSテレビの榎氏が、無料動画配信サービス「TBS FREE」と、民放公式テレビ配信サービス「TVer」のマーケティング活用法について説明した。両サービスでは、TBS、BS-TBS、JNN系列局で放送中の番組の最新話を原則1週間視聴できる。TVerでは、月間ユーザー数(MUB)が3500万人に上り、番組は月間4億回再生されている。その中でも、TBSテレビのコンテンツは、民放トップクラスの再生数を保持し続けているという。榎氏は、人気の理由を「ドラマとGP帯のバラエティーの再生数が高いこと。ドラマのない期間には、過去の名作ドラマなどを編成した特別番組を放送・配信してPR施策を行っているところにある」と説明した。
TVerでは、番組コンテンツの再生前、再生中、再生後に広告を載せることが可能だ。この広告はTVCMと同様にノンスキッパブルであるため、再生完了率は95.6%に上り、榎氏は、「近年、デジタル広告出稿を行う企業の課題にもなっている、広告がきちんと見られないビューアビリティの問題はもちろん、音声ありでユーザーに届けられることがTVerの強み」だという。最近では、TVアプリデバイスの利用も伸びていることから、TVデバイスを指定した広告配信も人気だという。その要因として、「大きい画面にて広告配信が可能」「ターゲティングができる」「共視聴が多いデバイスであり子育て世代にも訴求がしやすい」などの特徴を挙げ、「TVCMと同様に視聴者が画面と向き合った環境のため、広告メッセージも伝わりやすい点に魅力を感じてもらっている」と語った。
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