次世代を担う若手マーケター・クリエイターを紹介する月刊『宣伝会議』の連載『R30のホープたち』。新たな時代を担うホープたちはどのようなポテンシャルを秘めているのだろうか。今回は春日井製菓 マーケティング部で活躍する吉村茜里さんに話を聞いた。
※本記事は月刊『宣伝会議』5月号の転載記事です。
春日井製菓
マーケティング部
カテゴリー課
吉村茜里さん
注目のマーケティングキーワード
エモ消費
Z世代の消費意欲を喚起するのに、「エモい」や「共感」の感情がポイントだとよく言われています。私もギリギリZ世代ではありますが、「エモい」と言われてもしっくり来ないことも正直あります。ブランドストーリーや制作背景に共感してもらいたいという狙いがあったとしても、メーカーのエゴにならないように受け手(消費者やファン)の心理をしっかり考える必要があると、特に「エモい」が氾濫している時代の中で強く感じています。
社外のプロにブランド構築のプロセスを学ぶ
「つぶグミ」「黒あめ」「グリーン豆」など、誰もが一度は目にしたことのある菓子類の製造・販売を手がける春日井製菓。同社のグミカテゴリにおける新商品企画やブランドマネジメント、プロモーション企画などを担当しているのがマーケティング部の若手社員・吉村茜里さんだ。
今春で入社5年目の吉村さん。大学ではマーケティングとは縁が遠い社会福祉学科で、社会学の分野について学んだ。就活では企画職である広告業界を志望していたが、商品マーケティングに早い段階から取り組める春日井製菓に魅力を感じ、2020年に入社。2018年に新設されたマーケティング部の新卒採用を受け、入社直後から配属となった。
同年秋からはキャンディチームにて、生誕20周年を迎えたキャンディの「キシリクリスタル」のコミュニケーションチームの一員として活動。同商品のブランドガイドを制作するプロジェクトに従事した。
「まだキャリアの浅い段階から、コピーライターや調査会社の方と一緒に『キシリクリスタル』のブランド構築に取り組めたことは、大きな経験になりました。現在のブランド戦略・設計の仕事にも生きています」(吉村さん)。
ファンの心を鷲掴みにしたアイドルとのコラボ企画
その後、2023年2月から現在のグミチームへと異動した吉村さん。2024年2月に発売30周年を迎えた、同社の主力ブランド「つぶグミ」と「ハロー!プロジェクト」とのコラボ企画に参画した。ハロプロの6グループからメンバーを集めたシャッフルユニットを結成し、「つぶグミ」をイメージしたミュージックビデオを制作した。
「『つぶグミらしさをどういう人に表してもらいたいか』を考えながら、メンバー選定の案出しやMV制作の依頼などを担当しました。私はハロプロが好きなので、夢のような仕事でした」(吉村さん)。
ハロプロファンからは人選やMVについても「ハロプロを通してつぶグミの良さが伝わる」と高評価を得た。
「ファンの皆さんに寄り添う重要性も学びました。『つぶグミ』をより広く多くの人に知ってもらう施策にできたと思います」(吉村さん)。
…この続きは4月1日発売の月刊『宣伝会議』5月号で読むことができます。
月刊『宣伝会議』2024年5月号
- 【特集1】
- 月刊『宣伝会議』創刊70周年 特別企画
- 企業も個人も「脱・広告」
- ビジネス変革の行く末
- ・広告界のトップに聞く、次なる構想
- ・広告コミュニケーション産業を見る、トップランナーの視点
- ・創刊70周年記念座談会
- ・若手マーケターが創刊号の“宣伝会議”を再現
日本のマーケティングの今と昔 - ・30年後、広告界はどうなっている!?
未来を担う若手クリエイターの匿名座談会 - ・世界の産業はモノづくりからコトづくりへ
教育の現場から考える、競争力を高める提案
- 【特別企画】
- 第61回「宣伝会議賞」
- 最終結果発表
- 【特集2】
- 体感するメディアのブランド創造力
- OOHの最新動向とクリエイティブ
- ・2023年話題になった国内OOH事例集
- ・広告主に聞く!「今、OOHに期待する価値」
- ・2024年注目のOOHメディア枠