ニベア花王、駅構内で化粧品が買える自販機 旅行客の忘れ物需要に応える

ニベア花王は4月23日、東京駅で「NIVEA」のクリームやリップなどが購入できる「NIVEA自販機」を設置した。旅行客や帰省客などの忘れ物需要に応える狙い。駅構内にブランドカラーの青でラッピングされた自販機を設置することで、話題喚起の効果も期待する。「NIVEA」のラッピング自販機は日本初の取り組みで、7月上旬までの期間限定設置。インバウンド需要にも期待を寄せており、広報担当は「いつもと違う場所、売り方のニベアを発見することで、ブランドに対して新鮮な思いを感じてほしい」と話した。

写真 6種類の商品をラインナップした「NIVEA自販機」
6種類の商品をラインナップした「NIVEA自販機」

「NIVEA 自販機』は、ニベア花王とJR東日本クロスステーションウォータービジネスカンパニーとの共同企画。東京駅新幹線改札内の南コンコースに設置した。話題化を図るため、自販機の全面はあえて商品メニューで覆ったポップ風のデザインを採用。側面には大きな「NIVEA」の文字を施し、商品取り出し口にも「THANK YOU♡」の文字を入れるなど、通りがかった人の目を引くデザインを意識している。新幹線改札階という忙しい人が多い場所だが、立ちどまって眺めたり写真を撮ったりする人の姿も見られ、SNSでも話題になっているという。

自販機では、ニベアクリーム、リップクリーム、UV対策商品、ハンドクリームなど生活に身近な定番品を中心にそろえた。ドラッグストアで販売している商品と同じパッケージのため、自販機から排出する際に引っかからないようにするなどの調整を繰り返し実施した。

売り上げ目標などは非公開だが、今回は売り上げよりも、いつもと違う売り方によってブランドを周知する狙いが大きい。同社はこれまでもオリジナルのニベアクリーム缶を作るイベントを毎年秋冬シーズンに実施するなど、様々なブランド施策を実施しており、今後も新しい取り組みを検討していくとしている。

この取り組みは、JR東日本クロスステーションウォータービジネスカンパニーが2023年7月10日から実施している「event acure(イベントアキュア)」の一環。期間とテーマを決めて様々な商品を自販機で販売する。コロナ禍の2020年に東京駅と上野駅に設置した青森県産のりんごジュースを販売する「りんご自販機」がきっかけ。旅行に行けない中、青森県の魅力を伝える狙いで実施したところ、大きな反響があり、止渇以外の自販機の可能性に気づいたという。「event acure」では、これまで冷凍総菜やホットスープなどを扱ってきた。

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