いいコピーが書けるようになるための、OCC年鑑の使い方。

2023 OCC賞(大阪コピーライターズ・クラブ主催)の受賞作品を収録した『大阪コピーライターズ・クラブ年鑑2023(OCC年鑑)』(4月9日発売)。今回はラッパーの呂布カルマさんが紙上で受賞作品を「審査」しているのが特徴です。

年鑑の魅力について、2023年度OCC賞審査委委員長を務めた児島令子さんと、年鑑編集長の田中幹さん(博報堂)にコメントをいただきました。

いいコピーが書けるようになるための、OCC年鑑の使い方。

OCC賞2023 審査委員長
児島令子

ネットでいろんなコピーが読める時代に、わざわざお金を出してコピーの年鑑を買う意味ってなんでしょう。それはコピーライターが選び抜いた広告だけが載っている点ではないですか。

日々広告と格闘している人間が、いまいいな!と思うものを真剣に選ぶ。消費者さんに役にたちました視点でもなければ、SNSさんでバズったもん主義でもない。同じ制作者の立場で刺すか刺されるか。ただただいい仕事に打ち震えたい、やられたと嫉妬したい、アホちゃうって笑いたい。

私たちOCCが作った年鑑は、そんな制作者の人間臭さがつまった一冊です。

必ず作品に熱がある。クセがある。独自のメッセージが、既視感なき表現が、軽やかな抜け感がある。あなたが若き制作者ならページをめくりつつ感じてほしい。

なぜそれが選ばれたのかを。左脳で考える必要はないです。次々作品を見て、審査員の、受賞者の、人間臭い言葉も読んで(今年は呂布カルマさんのお言葉も!)感じてください。そしてあなたのコピーが選ばれるコピーになるためにはどうしたらいいか気づいてください。感じる才能、気づく才能を育んでください。

繰り返しますが左脳の話じゃないのです。あなたの好きな作品を見つけ、脳と心が刺激された体感を覚えて、次にやる仕事でなんとなくでいいから目指すアウトプットイメージを持つ。それを物差しに何度も何度も粘る。大丈夫。これじゃ選ばれないなと気づくことから始まります。私もそうしてやってきました。

そうそうこの年鑑では、受賞作だけでなく新人賞ノミネート作品すべてに講評が書かれてます!惜しかった理由、好きだった点など、新人さんへ愛をこめて。

そんな使える年鑑。田中幹ヤリタイホウダイ編集長のもと、渾身の圧のあるたたずまいで完成してます。お値段税込1980円。やす~い。でーぶいでーは付いてませんが、きっと見えない何かが付いてくるはずです。

 

ラップ好きの高校生も読んでほしい

OCC年鑑2023 編集長
田中幹

外からの視点が入った年鑑は面白いかなと思いました。一回、決着のついた受賞作に対して、もっかいゼロから第三者がコメントしてたりすると、年鑑が動き出すんじゃないかと。

実際年鑑を開く時って日によって自分の意見が変わったりもするので、そんな乱暴さを年鑑に取り込んでいくのはOCCらしい。

今回、外からの視点の代表として呂布カルマさんに、あることも知らなかったOCCについて語って頂いて、いい言葉が詰まった年鑑になりました。

デザインもかっちょよくなってますが、ラップ好きの高校生とかがたまたまこの年鑑を手にとって、コピーに目覚めて何年後かに新しい才能が広告にやってきたらいいなというのが真の狙いだったりします。

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大阪コピーライターズ・クラブ年鑑2023

発行:大阪コピーライターズ・クラブ
発売:株式会社宣伝会議
定価:1,980円(本体1,800円+税)
A5判 296ページ

 




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