総選挙で4位のビールを限定販売
アサヒビールは5月1日、昨年実施した「アサヒ復活ビール総選挙」で第4位に選出された「アサヒ ほろにが」の復刻販売を開始した。新商品のテスト販売サイト「ASAHI Happy Project」にて1000セット(1セット=350ミリリットル缶×6本)限定で販売。価格は税込2310円。売れ行きが好調のため、2カ月ほどで完売すると予想している。
「アサヒ ほろにが」は1991~1994年に販売。豊かなコクと上品なほろにがさが特長のビールで、同社の広報担当者によると「発売当時はすっきりキレ味のビールが主流になりつつある中で、味わいを求めるユーザーに向けて開発した」という。パッケージは、クリーム色のベースカラーに赤色のロゴを使用した発売当初のデザインを踏襲。当時「ほろにが」を楽しんでいた人だけでなく「人生においてほろにがい経験のある全ての人に、そのような経験を乗り越えた『今の自分』を肯定する気持ちを感じてほしい」と話した。
2023年に初開催した「アサヒ復活ビール総選挙」(5月26日~6月15日)は、1991~2018年の期間に発売した商品から選抜した20商品の中から投票によって選ばれた上位商品の一部を復刻するキャンペーン。キャンペーンサイトの投票ページから商品を3つ選ぶ方式で、「アサヒ ザ・エクストラ」(1位・2012年発売)、「豊かな泡のプレミアム」(2位・2010年)、「ザ・マスター」(3位・2009年)、「ワイルドビート」(5位・1992年)が上位に選ばれた。上位商品の中から復刻商品をピックアップし、これまでに「ワイルドビート」「ザ・マスター」を数量限定で販売。上位入賞商品を全て復刻するかは未定だ。
同社は、2022年に新商品のテスト販売サイト「ASAHI Happy Project」を立ち上げ、顧客ニーズに合わせた商品開発を推進している。過去に販売した商品への要望から顧客ニーズを読み取るため、総選挙を企画。投票総数は3万票を超えるなど反響は大きかった。単なるプレゼント応募のRT(リツイート)企画ではなく、アカウントのフォローやブランド選択といった能動的な行動が必要になるため、当初は1万票を目標としていたが、想定を超える結果となった。
広報担当者は「お客さまの『また飲みたい』という声に応えるとともに、商品開発に役立てていくために企画を実施した」と総選挙の狙いを強調。過去に当該ブランドを楽しんでいた投票者の声が目立ったという。ランキング下位の商品も、想定以上の反響があったものについては、コンセプトを再考するなど新たな商品案の検討に役立てる。復刻商品に関しては、定量的なアンケートのほか、発売後1カ月を目処に定性調査を実施し、より正確でリアルな反響を確認する。
復刻商品の販売本数については、これまで「ASAHI Happy Project」で販売した商品の売れ行きや生産ラインのキャパシティを勘案して決定。復刻商品の販売はコスト面ではプラスではない場合もあるが、広報担当者は「復刻商品を実際に飲まれた方の声や反応をいただくことができるなど、商品開発の視点においては、非常に大きな意義がある」と話した。現状では、復刻商品の通常販売を行う予定はないが、顧客の反応などを見て今後の動きを決定したいという。
この記事を読んだ方におススメの記事
タイアップ
-
インテージ・NTTドコモ
ブランドを効果的に伝え、顧客への定着を図るプロモーション戦略とは?
-
インテージ・NTTドコモ
これまで以上の売上成長、話題化を図るプロモーション戦略とは?
-
スポティファイジャパン
Spotify広告のテレビCMを上回る効果! 資生堂が築いた若年層とのポジティブなつながり
-
MMOL Holdings
AIが解決するインターナルブランディング推進の壁とは
-
チェク・ジャパン
DX化における、効果的なデジタルマーケティング・デジタル広告とは
-
Mimi Beauty
Mimi Beauty×Glowdayzのタッグで実現韓国コスメ、日本市場における成功への道筋
-
プラップノード
「広報の成果が見えにくい」の解決にはゴールへの道筋の見える化を
-
ミニラクリエイティブ
“ポジショニングありき”が成功の鍵! 大ヒット商品に学ぶ、企業ブランディング
-
ジャパン通信社
“勝てる広報”は己を知ることから! 効果的なクリッピング術のコツ
-
Cyber AI Productions
撮影当日に即配信「極AIお台場スタジオ」が叶える新しい広告
-
トレジャーデータ
AIの活用で顧客体験が大きく変わる 進化を続けるトレジャーデータのCDP
-
フロンティアインターナショナル
「価値ある体験」をグループで生み出すフロンティアインターナショナルの原動力