プロ野球はファンが最優先―経営企画視点のライオンズ流「シン・広報戦略」

「球場飯」は12球団中トップの評価に

次に、社内のキーマンたちに実情を聞きました。ライオンズは2017年に球場の「ボールパーク化」と「チーム/育成の強化」を掲げた計画を発表しました。球場の改修は2021年春に完成しましたが、コロナ禍でファンの皆さんにボールパークの体験価値を提供できていませんでした。

ボールパーク化の取り組みから。「auじぶん銀行ネット裏パーティーテラスネット裏パーティーテラス」から。提供:西武ライオンズ

子ども向けの屋外施設「テイキョウキッズフィールド」。提供:西武ライオンズ

バックネット裏スタンド地下には12球団最大級となる観戦ラウンジを新設したほか、これまで芝生で座りづらかった外野エリアに椅子を設置するなどしました。これまでのいいところは残しながら、改善すべきところを改修し、より観戦しやすくなったベルーナドームの魅力が、ファンの皆さんに伝わっていないという問題点がわかりました。

ベルーナドームの飲食、いわゆる「球場飯」は、ネットメディアの「ねとらぼ」で、2021年から3年連続で12球団中1位を獲得し、大変おいしいと評価をいただいています。

味のみならず、グループに「プリンスホテル」があるため、お客さまに料理をご提供する際、スタッフがお礼と共に「一声」かけるなどホスピタリティも徹底しています。球場の外に飲食店が少なく、球場内での需要があるため、力を入れており、担当者の話を聞けば聞くほど、私も食べてみたくなりました。

2023年に初めて実施した、ライオンズグルメ初のNo.1決定戦「KING OF 獅子まんま 2023」。

ライオンズ一筋23 年目の中村剛也選手のグルメ紹介も好評だった。


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赤坂修平(西武ライオンズ 広報部長)
赤坂修平(西武ライオンズ 広報部長)

2000年コクド入社、2004年広報室へ配属、以降は西武グループ各社で広報と企画を相互に歩む。2006年プリンスホテル事業企画部広報担当、2009年に同部ゴルフ・スキー担当も兼務。2011年西武ホールディングス広報部、2018年に経営企画本部 経営戦略部。2019年に同本部 西武ラボ(新規事業創造)課長となり、2023年から西武ライオンズ 広報部長。

赤坂修平(西武ライオンズ 広報部長)

2000年コクド入社、2004年広報室へ配属、以降は西武グループ各社で広報と企画を相互に歩む。2006年プリンスホテル事業企画部広報担当、2009年に同部ゴルフ・スキー担当も兼務。2011年西武ホールディングス広報部、2018年に経営企画本部 経営戦略部。2019年に同本部 西武ラボ(新規事業創造)課長となり、2023年から西武ライオンズ 広報部長。

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