業務改善ののち、マーケティング広報を本格化
余力ができたところで、マーケティング広報(営業広報)です。経済ジャーナリストが「ファンと長くコミュニケーションを構築する必要がある」と話していましたが、顕在化しているファンの方には1年かけて、どういったニーズを欲しているのかを理解したうえでアプローチすべきだと考えました。
よって2023シーズンは広報部が持つ経営資源を投下せず、今いない潜在ファンに対してアプローチするため、ライオンズの強みを多様な媒体で取り上げてもらいました。これについては次回お話しします。
次はコミュニケーション機能の統合化です。今後は若いファンを増やすため、SNSも戦略性をもって取り組んでいかなければなりません。これまで、SNSチームは別部署に属していましたが、コミュニケーション機能を統合化し最適化することが適切だと経営陣に説明し、今年4月からSNSチームを広報部に移管してもらいました。
/#隅田知一郎 投手から
いつも応援してくださるファンの皆さんへご報告!
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入団同期・同学年の #佐藤隼輔 投手、#古賀悠斗 選手も報告の模様を盛り上げてくれました。
隅田投手、おめでとうございます!#埼玉西武ライオンズ #seibulions pic.twitter.com/r4FMePAFrI— 埼玉西武ライオンズ (@lions_official) April 16, 2024
このような機構改革は、組織を司る経営企画のようなセクションの経験があれば、アレンジしていくことは可能です。広報部にあるリソースだけで考えると限界があります。
会社のため、そしてファンに有益な企画を実行するためには、周りの人たちを巻き込み、協力してもらい、みんなで組織を変える。「マーケティング思考」と「イノベーション思考」は、事業マネジメントを進めていくためにとても大事だと思っています。
実は、部員には最初からすべてを説明していません。「面白い仕事をするために余力を作ろう、そして憧れの媒体に取り上げてもらおう」だけでした。
また業務や戦略が変わったと一目で感じてもらうため、かつ面白そうと思ってもらえるように「シン・広報戦略」と名付け説明しました。その後は前回話した意識改革へとつながります。
そして着任から1年後、近隣のグループ施設で、1日かけてのオフサイトミーティングを行い、前述のビジネスモデル、ビジネスフレームワーク、経営課題などを話し種明かしをしました(笑)。ミーティング前にアイスブレイクとしてキャッチボールをしたり、多摩湖畔を散策したり、夜は社長や担当役員にも参加いただき車座で懇親も深めました。
次回は、今いない属性にライオンズの情報を届けるために行った「美肌の選手を美容雑誌に…西武ライオンズで実践してみた『戦略PR』の話」についてお話します。