映画『笑いのカイブツ』は、死相が出るほどの過酷な撮影だった(岡山天音)【前編】

見てくれた人の生き方が広がる映画

権八:劇中にも、印象的で素敵なシーンはたくさんあるんだけど、太賀くんも菅田くんも本当に素晴らしかったし、穂香ちゃんも言ってたけど、「好きなものを見つけられる、好きなことに打ち込めることって羨ましいんや」みたいな、本当それに尽きるなって。そこにもちろん壁はあるんだけど、行き過ぎちゃってるからね。だけど「自分はこれだ」ってものを見つけて、そこに全ベットするってなかなかできないし、やっぱりこんな純粋に「これが好きだ」……好き、好きなんですかね?今言ってて思ったけど。好きなことっていうか、「これだ」ってものを決めて、そこに猪突猛進していく姿っていうのは、若い人なんか特に「何がやりたいのか、何が好きなのか、自分でもよくわかんない」みたいな人も多いから。

岡山:だから今の時代に浸かってる人たちからすると、とっても新鮮に映るんじゃないですかね。「こういう生き方って自分のレパートリーにはなかった」って。でも本当に限りなく実話に近い、実際にどこかで呼吸をして生きてた人の話なので、僕も少なからずカメラが回ってる間はそういう男として人間として生きてましたし、見てくれた人の幅が広がるというか、生き方の選択肢が増えるような、そういう側面もある映画だと思いますね。

権八:なかなかこうは生きられないですけどね。

岡山:おすすめはしませんね。

<次回につづく>

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