広がるオフィスコンビニ 休憩所内に無人決済システムを導入、TOUCH TO GO

「リビングくらしHOW研究所」とサンケイリビング新聞社の調査(2023年10月6日~10月16日、回答者=3826人)によると、オフィスコンビニが職場に導入されている人は全体の約24%。導入の決め手は「手軽にお菓子やドリンクが購入できること」が最も多い。導入時の費用や設置スペースのほか、多様な決済手段に注目する声も多かった。社員食堂の設備がない代わりの福利厚生として検討する企業がある一方で、設置可能スペースが少ない、現金回収の対応が難しいなどの課題もある。

同社が手掛ける無人決済システム「TOUCH TO GO(TTG)」は、商品を自動で認識してまとめて会計できるほか、様々な決済手段に対応している点が強み。コールセンターや店舗監視などの業務も担うほか、専用アプリによる売上集計や分析も可能だ。工事不要で極小区画に適した「TTG-SENSE MICRO」のほか、大型店の一部や店舗丸ごと無人化可能な「TTG-SENSE」、1台で券売機やセルフ後会計レジなどの役割をこなすクラウドPOS型券売機「TTG-MONSATR」をラインナップしている。

広報担当者は「運営にかかるコストを削減でき、有人の店舗では採算が合わない場所に展開できる強みがある」と話す。競合の自販機などと比較すると、より多くの商品を取り扱うことができることが優位点だとしている。導入が最も進んでいるのはコンビニで、人手不足が目立つ地方の物産店やホテル内の売店なども多い。個人を特定する情報の登録が不要で、様々な決済手段が使える点などが評価されている。

2020年のローンチ以降、最低賃金の上昇などによる人件費の高騰、資材や電気代の値上げなどに伴う出店コストの高騰、人口減少や高齢化に伴うマーケット規模の縮小などの影響で省人化システムのニーズが急増。昨年11月時点で100ヵ所での導入を達成した。コンビニなどの小売りが飽和状態の中、通常の店舗では採算が取れない場所での導入事例が多い。

写真 店舗・商業施設 無人決済コンビニ
天井に設置されたカメラと棚に備え付けられたセンサーで、顧客が手に取った商品を認識する「TTG-SENSE MICRO」

広報担当者は「TTGのシステムを、日本人口の約3割が当たり前に使うようなインフラにしたい」と目標を語った。6月には棚一本から導入できる無人決済店舗システム「TTG-SENSE SHELF」を発売し、オフィス内の狭いスペースでの導入を推進する考えだ。

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