ここで、上司の高草木博純さんがフォローに入ってくれた。
高草木さんは、アートディレクター(AD)である。一般的にADは「口よりも中身で勝負!黙っていいデザインを仕上げる」タイプの人が多いが、この御仁は神がかり的にプレゼンがうまい。以前会ったどのアートディレクターとも違う軽妙な語り口と、よくわかる話の引き出し、ぼくがそれまで自慢げに話していた最新技術について、誰にでもわかるような比喩で説明していく。
「彼が言ってるのは、実はまあ、簡単に申し上げると、こういうようなことでして……」
と高草木さんが補足説明を始めると、なんと、みるみる眠そうな二人の目が開いていく!
「……ということなんですよ。じゃあ続きをどうぞ」
と、またぼくにバトンタッチした。
気を取り直して、続きのページから説明をするぼく。あとは1ページ、細かい補足説明だけ。流暢に説明をしながら、資料に目を落としていた顔を上げて、クライアントのほうを確認すると
また四重
船すら漕いでいる。
そして、なんと鼻ちょうちんが出ている——。
鼻ちょうちんは、マンガだけの世界ではなく、現実世界に起こりうる事象だと初めて知った。クソつまらないぼくのプレゼンによって。
ショックだった。
自分はプレゼンテーションが下手なのだ、とあらためて自覚した瞬間だった。
何がいけなかったのか?差は何なのか?
それからなるべくプレゼンは自分から手を挙げて、打数と試行錯誤を増やして研究をした結果、少しずつ成功したり褒められるようになってきた。
「緊張しない、良いプレゼンの公式」は2つだけである。
① Howよりも、WhoとWhat
②「友達へのサプライズプレゼント」と思え
中村洋基(PARTY / combo 起業・投資家)
中村洋基(PARTY / combo 起業・投資家)
PARTY Creative Director / Founder
combo 代表取締役
電通デジタル 客員エクゼクティブクリエイティブディレクター
FIELD MANAGEMENT EXPAND エクゼクティブクリエイティブディレクター
予防医療普及協会 理事
電通にて斬新なアプローチのバナー広告を次々と発表、多数の話題になったデジタルキャンペーンも手がける。2011年PARTY設立。国内外300以上の受賞歴があり、審査員歴多数。ヤフーMS統括本部ECDを兼任し、広告領域のビジネス開発を担う。TOKYO FM「澤本・権八のすぐに終わりますから」司会・パーソナリティ。青山のコーヒーショップ「TINTO COFFEE」運営。「新しいコミュニケーションをつくる」ことが目標。
中村洋基(PARTY / combo 起業・投資家)
PARTY Creative Director / Founder
combo 代表取締役
電通デジタル 客員エクゼクティブクリエイティブディレクター
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予防医療普及協会 理事
電通にて斬新なアプローチのバナー広告を次々と発表、多数の話題になったデジタルキャンペーンも手がける。2011年PARTY設立。国内外300以上の受賞歴があり、審査員歴多数。ヤフーMS統括本部ECDを兼任し、広告領域のビジネス開発を担う。TOKYO FM「澤本・権八のすぐに終わりますから」司会・パーソナリティ。青山のコーヒーショップ「TINTO COFFEE」運営。「新しいコミュニケーションをつくる」ことが目標。
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