メディアのすべてを有志で運用
同メディアの運営体制は、インフラ管理から運用、タグやカテゴリ、特集の作成、記事の執筆~校正・フィードバック等、経費管理以外のすべての業務を有志で行っている。記事の執筆にいたっては、投稿数にばらつきはあるものの全社員が担い、メディアへの関わり方は社員一人ひとりの裁量に任されている。
定期的に、優良な記事を表彰したり、積極的に投稿をする人を評価したりはしているが、質の低い記事の乱造を防ぐため、ノルマを課すことや記事を投稿しないことによるマイナス評価はしていない。
それでも社員がメディアに対してモチベーションを高く持てるのには、代表の横田氏や創業時からのコアメンバーの存在が大きいという。「メディアの創成期から現在まで、代表やコアメンバーが率先して記事を投稿し続けていることが社員に非常に大きな影響を与えていると思います」と広報室の土肥淳子氏。
「今では、記事を週に1本書くなどと個人目標を掲げている人もいれば、普段携わらない分野だからこそインフラのメンテナンスに挑戦し、メディアを介して他部署のエンジニアと交流をして技術を磨くなど、それぞれに目標や目的をもって関わっています」。
ガイドライン整備で、リスク管理
とはいえ、投稿内容のリスク管理を行うための仕組みは整えている。「まずは入社時にジョインブログを書いてもらい、2~3記事は上司が確認のうえ公開、さらにガイドラインに確認・サインしてもらったうえで、自由に投稿できる権限が与えられる流れです」(土肥氏)。また、投稿した記事は社員同士で読みあってフィードバックを行うのが常となっており、それもリスク管理の一翼を担う。
投稿数やシェア数は社員や記事ごとに一目で分かるようになっている。メディア全体ではアクセス数やシェア数をKPIに設定していないが、社員にとってはモチベーションのひとつだ。さらに、魅力的な記事を書くための勉強会も開催。約12年の間にたまった、記事を読んでもらうためのネタの出し方や記事の書き方、タイトルのつけ方などのノウハウを社内で共有するなど、社員一人ひとりの記事を書く意欲は非常に高いという。