スタートアップからスケールアップへ、SmartHRのマーケティング戦略

生活者の意識・行動の変化が激しい時代。生活者の支持を得るブランドになるためには市場の動向に合わせてスピーディーな意思決定も必要です。こうした市場で顧客を増やし成長を遂げるスタートアップ企業では、どのようなマーケティング戦略が企画され、また実行されているのでしょうか。新興企業の戦略から新しいマーケティングの方法論を導き出します。今回は、SmartHR VP of Brandingの岡本剛典氏に話を聞いた。
※本記事は、月刊『宣伝会議』6月号の連載「急成長スタートアップ企業に聞く!『わが社のマーケティング戦略』」に掲載されています。

写真 人物 プロフィール 岡本剛典

SmartHR
VP of Branding
岡本剛典 氏

【SmartHR 会社概要】
・設立年:2013年
・従業員数:約1000人(2024年2月時点)
・事業内容:クラウド人事労務ソフト「SmartHR」の企画・ 開発・運営・販売

スタートアップから、スケールアップへ

2015年より、クラウド人事労務ソフト「SmartHR」を提供するSmartHR社。このプロダクトは、給与明細の発行や入社手続きなどのペーパーレス化を通じて、人事業務の効率化や人事データの一元管理を支援するサービスだ。人事業務を効率化するだけでなく、サービス内で一元管理するデータを活用して、組織改善に生かすことができる点などが評価され、登録社数は6万社を突破している。
※ SmartHR上で事業所登録を完了しているテナント数(但し、退会処理を行ったテナント数を除く)。

労務管理の領域で一定の認知を獲得した同社だが、2020年頃からはタレントマネジメント領域へも進出を開始。現在、「SmartHR」で提供する機能は文書配付や人事評価など、20点以上に及ぶ。

「SmartHR」は中小・大企業など事業規模に限らず導入されており、導入意思決定部門は人事部門が多いという。

そんな同社の現在の状況について、「スタートアップ企業からスケールアップ企業になっている」と同社 VP of Brandingの岡本剛典氏は話す。

「『SmartHR』をリリースした2015年当時はまだ、日本においては人事労務SaaSという市場が認知されておらず、とにかくプロダクトを知ってもらって市場をつくる必要がありました。しかし近年は人事労務SaaS領域の競合サービスも複数登場し、ひとつの市場として認知されるに至っていると思います。そこで新しい挑戦として、親和性の高いタレントマネジメントに取り組み始めましたが、こちらはすでに先行するプレイヤーが存在するカテゴリーです。0から市場をつくるわけではないという意味で、スタートアップらしくなくなってきています。言い方を変えれば、次のフェーズである、スケールアップの段階に入ったと言えるでしょう」(岡本氏)。

…この続きは5月1日発売の月刊『宣伝会議』6月号で読むことができます。

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