ダイキン、創業100周年を機にグループ経営理念を策定

2024年に創業100周年を迎えたダイキン工業は、周年を機に「ダイキングループ経営理念」を策定した。これは2002年に同社が定めたグループ経営理念を刷新したものであり、創業100周年の節目にあらためて自社の強みを見直し、継承・進化させていくこと、自社に対する社会やステークホルダーの期待や要請に真摯に応えていくことを目的として策定された。

新たに定められた「ダイキングループ経営理念」。

今回の見直しでは、企業を取り巻く環境が大きく変化し、収益による経済価値だけでなく、環境や社会にどれだけ貢献できるかという社会価値向上が求められるようになっている中で、ダイキングループとして「大切にすべきこと」「変えるべきこと」を示し、社内外のステークホルダーに「ありたい姿・めざす姿」が明快に伝わる理念とすることにこだわったという。

そのため、新たなグループ経営理念は、冒頭に「ダイキングループのありたい姿」を掲げ、具体的な内容については、従来の10章からシンプルな6章に再構成。加えて、グループ従業員一人ひとりに求めるものとして『「人を基軸におく経営(People-Centered Management、以下PCM)」にもとづく行動指針「PCM Behaviors」』を新たに策定した。

【行動指針「PCM Behaviors」】
挑戦・成長し続ける Innovation & Growth
自ら成長しようと努力し続け 進んで未知の領域へ挑戦し 変革する人

真の信頼関係・チームワークを築く Trust & Teamwork
ダイキングループの夢に共感し 対話とチームワークを大切にする人

結果にこだわる Winning & Achievement
目標達成に向けた強い意志・執念・逞しさと実行力で結果を出し続ける人

周年記念式典も開催

同社は5月21日に創業100周年記念式典も実施。式典には来賓や取引先など多くの招待者と、ダイキングループの国内外従業員の総勢約2000名が参加し、この場でも「グループ経営理念」の改定についての説明がなされた。

式典では、取締役会長 兼 グローバルグループ代表執行役員の井上礼之氏が「創業当時15人の町工場から、世界170以上の国と地域で事業を展開するグローバル企業に変貌し、私自身、隔世の感を覚えている」「過去からの学びを未来に活かす温故知新の精神で、メーカーの生命線である技術力を磨き、技術を通じた社会貢献を果たしていきたい」といった発信。

代表取締役社長 兼 CEOの十河政則氏は、「この100年の間、多くの苦難を乗り越えて成長・発展し続けることができた背景には、諸先輩方が築いてきた良き企業文化や競争力の源泉ともいうべき独自の強みがある。この強みを進化させる新たなスタートを切る機会」「ダイキンはこれからも、お客さまに喜ばれ、信頼され、そして成長し続ける企業グループとして、環境価値・社会価値をさらに高めて、新たな社会づくりに貢献していく」と今後の成長に向けての決意を述べた。

取締役会長 兼 グローバルグループ代表執行役員 井上礼之氏。

代表取締役社長 兼 CEO 十河政則氏。

このような2名の発言にも、グループとして「大切にすべきこと」「変えるべきこと」を示し、「ありたい姿・めざす姿」が明快に伝えるという経営理念策定にあたっての思いが見られている。

同社は創業100周年の節目を機に、経営理念の改訂だけではなく、世界7カ所で社会貢献事業『“空気をはぐくむ森”プロジェクト』の支援強化に取り組むほか、グローバルグループの幹部約300名が一堂に会し経営課題を議論する「グループ経営会議」の開催、製作所作業服のリニューアル等の施策を実施していく予定だという。

 

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