そのため、「日本で今、何が流行っているのか」「Z世代は今、何に興味があるのか」を追っているだけだと、それを企画に反映する間に、そのトレンドはもう最新ではなくなってしまっているということが往々にしてあるのです。
日本ですでに流行り始めたものではなく、その前身である、トレンドの“卵”の宝庫である、韓国の最新情報を掴むことこそが、真の最先端トレンドを追うことにつながるのではと思います。
韓国のクリエイティブはとにかく勉強になる
またもっとシンプルに、私が企画を考えるために韓国の情報をたくさん収集している理由として、「韓国のクリエイティブがすごすぎて勉強になりすぎる」というものもあります(笑)。
例えば、ソウルにある飛行機カフェ「ボーイング」。こちらは、飛行機の機内食を楽しめるコンセプトカフェです。
飛行機で食べる機内食や新幹線で食べる駅弁、映画館で食べるポップコーン…など、食べる場所が違うと、同じ食べ物でもワクワク度がまったく異なります。そのワクワク感を上手く捉えて体験に昇華しているなぁ、と勉強になりました。
お店の外観やカウンターも搭乗口風になっていたり、飛行機の窓から、飛行場の様子や上空の景色が見えたり、座席には酸素マスクやスーツケースも置いてあります。店内のトイレも機内のトイレっぽくなっているなど、細部までこだわり、忠実に再現しているところに、クオリティの高さを感じます。
また、KPOPアイドルの空港ファッション(=アイドルが空港で見せる私服)が人気です。そこから、飛行機や空港はフォトスポットとして人気になっていますが、この「空港・機内で映え写真を撮りたい!」という時流もしっかり抑え、かわいい空間をつくり上げています。
韓国はやはり「かわいい」を生み出すのが上手く、些細な部分までこだわられていて、人をワクワクさせるような求心力があるクリエイティブが多いと感じます。
さて、ここまで長々とお話ししましたが、改めてこのコラムでは、私が自分なりに研究・分析している韓国の魅力をお伝えしていけたらと思っています。
2回目からは、キャラクターやアーティストのミュージックビデオなど、1記事につき1つのテーマに焦点を当ててお話ししていきます。
ぜひぜひたくさんの人に読んでいただけたら嬉しいです!これから、よろしくお願いします!