電通から夫婦で独立 千葉に移住し、自然の中で生物としての身体感覚を呼び起こす

メルカリ10周年コピーの考案や東京ヴェルディの理念開発などを行う、コピーライターの銭谷侑氏。都内から引っ越し、現在は自然豊かな千葉の一宮町で生活をおくる。なぜそこで暮らすことを選んだのか、現在の生き方・暮らし方について聞いた。
※本記事は、月刊『宣伝会議』7月号の巻頭特集に掲載されています。
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銭谷侑氏

the Tandem 共同代表
コピーライター
PARK ビジョンライター

電通コピーライターを経て、夫婦で独立。2024年4月まではfreeeのブランドマネージャーを兼任し、広告領域を超えたブランドづくりを推進。ブログ『圏外コピーライター』で外房での暮らしを発信中。

―現在の仕事と暮らしについて教えてください。

現在、私はコピーライターとして企業理念やブランドのビジョンをつくる仕事をしています。住まいは、千葉の一宮町という東京2020オリンピックのサーフィン競技会場近くの里山に家族3人で暮らしています。生き方としては、どこかひとつのところにいるというよりも、異なるカルチャーの狭間に身を置くようにしています。

「狭間」というのは、仕事でいうと、資本主義と自然の狭間、大企業とスモールビジネス(スタートアップ)の狭間だったりします。プライベートでいうと、住まいは都会と田舎の狭間です。

以前から、相反するもののどちらにも触れられるところにいたいという気持ちがあって、現在もそうした生き方を選んでいます。異なる文化の接点にいると新しい視点や発見があるから、日々創造的でいられるのだと思います。

―そうした「生き方・暮らし方」を選んだのはなぜですか。

オンラインで仕事ができるようになっていき、東京在住でなくてもいいなと思うようになったのがきっかけです。もともと何かをつくる人、何かをクラフトしている人に対するリスペクトがあったので、小商いを営むクリエイターが多く住む現在の居住地である外房を選んだという背景もあります。

デジタルを活用したリモートワークが進む一方で、さまざまなものがデジタル化しているからこそ、人間にしかできない価値を見直すことも必要だと考えています。具体的には価値が高いものとは“身体性に基づいたもの”ではないかと思います。

人間にしかできないことが今後はどんどん重要になっていく。私もそれを突き詰めないと良い仕事ができないなと考えるようになり、生物としての身体感覚を呼び起こしやすい、自然豊かな場所への移住を決意しました。

広告会社に勤めていた頃は、都心に住み、便利な暮らしだったのですが、段々と息苦しさを感じるようになっていました。仕事も生活も効率性を重視して、スピードが速くなるばかりで…。休みの日に、山に行ったり、海に行ったりしたときに、自分のペースが自然体な状態に戻されたと感じました。

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