大塚製薬と大鵬薬品工業は5月30日、医療用医薬品製造の包装工程で発生するPTP包装廃材のマテリアルリサイクルの取り組みについて発表した。
この取り組みは錠剤やカプセル剤の包装に使用されるPTPシートをプラスチックとアルミ箔に分離する技術を活用するもので、CO 2排出の少ない鉄道輸送を利用するモーダルシフトも導入。5月より取り組みを開始した。
大塚グループで錠剤やカプセル剤を製造する大塚製薬および大鵬薬品が連携し、環境負荷低減を目指す。
(*1写真素材:カナエ提供、*2 写真素材:オリックス環境提供)
従来、両社の各工場で発生したPTP包装廃材は焼却し、焼却時の熱エネルギーを回収するサーマルリカバリーや、焼却灰のコンクリート原料への再利用を行ってきた。
今回の取り組みで、両社の工場で発生するすべてのPTP用ポリプロピレンシートの包装廃材がリサイクル可能に。焼却処理と比較し約94%のCO2排出量が削減、年間約55トンの廃材が再利用される。
包装材による環境負荷を減らす取り組みについては、製薬企業各社が進めており、2023年は武田薬品工業がオリックス環境、日本貨物鉄道と連携してPTP包装廃材のマテリアルリサイクルを開始するなどしている。