大阪広告協会は5月30日、第76回定時社員総会を大阪市内で開き、関西地域の広告界に貢献した企業や個人を顕彰する第67回「大阪広告協会賞」「大阪広告協会賞 特別賞」と第57回「やってみなはれ佐治敬三賞」の贈賞を行った。
阪神電気鉄道の谷本修氏、ロート製薬の西原麻衣氏、大阪広告協会の山田邦雄理事長、電通の茗荷恭平氏
大阪広告協会賞を受賞したロート製薬は、ヘルス&ビューティー事業だけでなく、食事業や再生医療、次世代育成など多岐にわたり、時代に合わせて新しい挑戦を推進している。「目の愛護デー」にはドローンショーで啓発を行うなど、ユニークでインパクトのある手法を採用した。
同社マーケティング&コミュニケーション部の西原麻衣マネージャーは壇上で、ドローンショーを採用した背景を説明。天候面などのハードルをクリアして成功した時は「安堵と感動で泣きそうになった。小さい子ども達の歓声でやってよかった実感した」とコメントした。「普段目薬で接点を作れない人とのきっかけになった。広告の力に感動した」と振り返った。
特別賞に選ばれた阪神電気鉄道は38年ぶりに日本一に輝いた阪神タイガース、阪神甲子園開場100周年記念事業の取り組みなどが評価された。同社スポーツ・エンタテインメント事業本部長の谷本修取締役は、「野球で大阪の経済文化の発展に貢献していきたい」と意気込みを述べた。
「お仕事お待ちしています」とアピールも
クリエイター対象の「やってみなはれ佐治敬三賞」を受賞したのは電通のアートディレクター・CMプランナーの茗荷恭平氏。大日本除虫菊、ロート製薬、赤城乳業の広告などを手がけ、AIを活用したCM「大日本除虫菊キンチョール ヤング向け映像」篇や赤城乳業の企業メッセージ「ガリガリ君 当たりつき やめるのを やめました」など、切り口と遊び心、消費者に対する真摯な表現などが評価された。
茗荷氏は壇上で、「入社以来尊敬する先輩方が受賞し、自身も目指してきた偉大な賞で受賞できることが嬉しい」と喜びを表した。また、会場に向けて「せっかくなので、潤沢な広告予算をお持ちの皆様、お仕事お待ちしています。広告効果を大事にして地に足のついたクリエイティブもできます」とアピールし、会場を沸かせた。