美肌の選手が美容メディアに登場、西武ライオンズの「戦略PR」の話

『マツコの知らない世界』で「球場飯=ライオンズ」が定着

写真 イメージ ベルーナドームで人気を集めているスタジアムグルメ。

ベルーナドームで人気を集めているスタジアムグルメ

しかし、それだけでは足りません。ライオンズとして、他のチームを凌駕する圧倒的なコンテンツが必要です。そこで着目したのが、スタジアムグルメです。

前回お伝えしたように、ライオンズの本拠地「ベルーナドーム」のグルメは、ネットメディアの「ねとらぼ」で、12球団1位の評価をいただいていますが、世間に対しての認知度はそれほど高くありません。

そこでテレビを活用してイメージ形成に着手しました。テレビ局出身で、事業会社の広報やPR会社に身を置き、営業広報のスキルを有している広報部員がテレビ局への売り込みをしっかりやってくれました。そして、TBSの『マツコの知らない世界』の「スタジアムグルメの世界」の回(2023年7月4日)で、破格の扱いで取り上げていただくことができました。

さらに『美的』での掲載を成功させた若い広報部員は、全テレビ局の番組をチェックし、スタジアムグルメを紹介した番組があれば、番組ディレクターや識者にあらゆる手段を使ってコンタクトを取っていきました。その度にライオンズのスタジアムグルメの優位性を説明し、テレビ番組での露出を増やしていきました。

すべては「スタジアムグルメといえばライオンズ」という印象、空気をつくるためです。「せっかくベルーナドームまで来たんだから“獅子まんま”と呼ばれる球場飯を食べて帰ろうという」ビジターのファンや、野球にはあまり興味がないけれど、グルメを目的に足を運ぶ人も目につくようになりました。

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赤坂修平(西武ライオンズ 広報部長)
赤坂修平(西武ライオンズ 広報部長)

2000年コクド入社、2004年広報室へ配属、以降は西武グループ各社で広報と企画を相互に歩む。2006年プリンスホテル事業企画部広報担当、2009年に同部ゴルフ・スキー担当も兼務。2011年西武ホールディングス広報部、2018年に経営企画本部 経営戦略部。2019年に同本部 西武ラボ(新規事業創造)課長となり、2023年から西武ライオンズ 広報部長。

赤坂修平(西武ライオンズ 広報部長)

2000年コクド入社、2004年広報室へ配属、以降は西武グループ各社で広報と企画を相互に歩む。2006年プリンスホテル事業企画部広報担当、2009年に同部ゴルフ・スキー担当も兼務。2011年西武ホールディングス広報部、2018年に経営企画本部 経営戦略部。2019年に同本部 西武ラボ(新規事業創造)課長となり、2023年から西武ライオンズ 広報部長。

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